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王道中の王道トーレスのトップワイン会

  先月に異例尽くしのチャコリの生産者のメーカーズ・ディナーを開催した「ETXOLA(エチョラ)」が今度は一転して王道中の王道の生産者「トーレス」のメーカーズ・ディナーを開催しました。トーレスは1870年にカタルーニャ州ペネデス地方で創業し、カタルーニャ州だけでなくリオハやリベラ・デル・ドゥエロ、ルエダ、リアス・バイシャスでもワインを造り、アメリカのカリフォルニア州に「マリマー・エステート」、チリに「ミゲル・トーレス・チリ」という系列ワイナリーも持つスペイン最大手のボデガ。そのトーレスのエリア・マネージャーであるジョセフ・プラナ氏を囲んでの会です。
  トーレスのワインと言えば牛のマークで御馴染みの「サングレ・デ・トロ」シリーズがあまりに有名ですが正直カジュアルラインのワインには興味がありません。サングレ・デ・トロを最後に呑んだの4年前でした。今回、メーカーズ・ディナーへの参加を決めた理由はトップレンジの単一畑シリーズを含む構成だと平山オーナーから聞いたからです。

  ここで業界話を一つ。トーレスのワインの日本での正規代理店は長らく三国ワイン株式会社が担ってきました。私もトーレスと言えば三国ワインというイメージを持っていたのですが2015年1月からエノテカが正規代理店に変わりました。これは三国ワインの親会社だった三国コカ・コーラボトリング株式会社が三国ワインをスペインのC.V.N.Eクネに売却したことに起因していると見て間違い無いようです。クネはトーレスと並ぶスペインワイン界の二大巨頭であり、トーレスにしてみれば自社のワインをライバル社の子会社に担当させる訳にいかないですからね。そんな訳で今回のメーカーズ・ディナーもエノテカとの協賛です。ちなみに新生ETXOLAの第一弾メーカーズ・ディナーは三国ワインとの協賛でクネ&ロジャー・グラートの会でした。

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↑トーレスについて説明するジョセフ・プラナ氏。グループ全体で総合計1300ha以上の畑を所有しワインを世界140ヵ国以上に輸出。1960年代から世界市場に通じるワイン造りのためにフランス品種(特にカベルネ・ソーヴィニヨン)に力を入れ、ボルドーのメドックの第1級シャトーに匹敵する評価のマス・ラ・プラナを誕生させます。また、ヨーロッパのワイナリーでチリに進出した最初のワイナリーでもあります。そのブランド力とマーケティング力を評価されてイギリスの「Drinks International」で2011年から2013年まで3年連続2位を経て2014年と2015年とで2年連続1位を獲得。

<ワインリスト>
1.パソ・ダス・ブルーシャス アルバリーニョ2014(D.O.リアス・バイシャス)
2.ミルマンダ シャルドネ2012(D.O.コンカ・デ・バルベラ)
3.アルトス・イベリコス・クリアンサ2013(D.O.Caリオハ)
4.サルモス2012(D.O.Caプリオラート)
5.マス・ラ・プラナ カベルネ・ソーヴィニヨン2010(D.O.ペネデス)
6.フロラリス モスカテル・オロ

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↑スペイン各地からバランスよく構成された6種類。今回のミルマンダとマス・ラ・プラナ、そしてペネデスのピノ・ノワール100%のマス・ボラスとカリニェーナ主体のグラン・ムラーリェスとがトーレスのトップレンジである単一畑シリーズです。
  パソ・ダス・ブルーシャスはアルバリーニョの特徴が端的に出ています、ステンレスタンク発酵&熟成によるフレッシュさとミネラルと塩味(えんみ)。魚介との相性は抜群ですから家庭飲みにも良いでしょうね。
  ミルマンダはスペイン王室のクリスティーナ王女の結婚晩餐会でもサーヴされたトーレス自慢の最上級の白ワイン。コンカ・デ・バルベラというエリアはカタルーニャ山脈の山頂に位置し、人が容易に踏み込めない秘境地にあるミルマンダ城下の単一畑で有機栽培したシャルドネを100%使用。フレンチオーク樽で発酵後にシュール・リーを行い、フレンチオークの新樽で12ヵ月熟成。なので樽香がすごくある分厚い白ワインなのですが樽の使い方が巧くて嫌味や外連味の無いスマートな白ワインに仕上がっています。確かにこれはスペイン最上のシャルドネと言っても過言ではないでしょう。
  リオハ・アラベサのテンプラニーリョ100%のアルトス・イベリコス・クリアンサは価格的には中間レンジでミルマンダとサルモスとに挟まれていると一息付くワインのように思えますが意外と鉄分豊かであなどれないワインです。カカオ香が強いのはアメリカンオーク樽で熟成していると聞いて納得しました。
  サルモスはポレラ村とリョアール村のブドウを使用していて単一畑シリーズではありませんが単一畑シリーズに肩を並べるトップワインです。カリニェーナとガルナッチャとシラーといういわゆるローヌブレンドの赤ワインでプリオラートの赤ワインの特徴である凝縮した果実味を備えつつスタイリッシュでスマートなスタイル。
  かってグラン・コロナス・ブラックラベルとしてリリースされていたマス・ラ・プラナこそトーレスを世界的に有名にしたフラッグシップワイン。ペネデス中央部にある29haの単一畑マス・ラ・プラナにて有機栽培したカベルネ・ソーヴィニヨン100%使用、フレンチオークの新樽で18ヵ月熟成させてからさらに最低18ヵ月以上の瓶内熟成を経てリリース。かなり堅くて重い赤ワインを予想していたら2010年ヴィンテージでも既に今呑んで十分に美味しい状態なことに驚きました。もちろん熟成ポテンシャルは残しつつ。
  フロラリスはモスカテルで造る甘口酒精強化ワインで3年前の郷土料理会④バスク編以来です。

  約3週間のスペイン研修から戻ってきた清水シェフの料理を食べるのも今回の大きな楽しみ。魚介を使った前菜が2皿あるので魚料理が無く、食べ応えのあるアルビアスとモルシージャがあるのでアロス(=米料理)も無しです。

<コース料理>
1.アジのタルタルに新玉ねぎのクリームとエラードを添えて
2.毛ガニのチャングーロ
3.アルビアス・デ・トロサとモルシージャ
4.ウサギ肉のカネロン
5.国産牛Lボーンの炭火焼き
6.カタルーニャ風ムシカ

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 (左)アジとアヴォカドとトマトのタルタルの下に新玉ねぎのクリームを敷き、上には新玉ねぎのエラード(=アイスクリーム)をのせるというダブル新玉ねぎな一皿。同じ新玉ねぎを使いながらクリームとエラードとで味の出方が全然違っていておもしろいですね、クリームの方はまんま新玉ねぎな味です。アジのタルタルとパソ・ダス・ブルーシャスとの相性は言わずもがな。
 (右)バスクではセントージョというカニで作るチャングーロを毛ガニの身と味噌と甲羅を使って再現。カニは赤ワインと相性の良い素材ですが樽の効いた分厚い白ワインであるミルマンダとも好相性。

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 (左)トロサ産アルビアスとモルシージャは昨年12月のオンタニョンのメーカーズ・ディナーでも登場しているのですが今回は清水シェフがトロサのハテツェア(=レストラン)で学んできたレシピを再現しているのです。正直これまでとは全くの別モノ、別次元の美味しさ!ガーリックソテーしたちりめんキャベツもアクセントになっています。アルトス・イベリコス・クリアンサの鉄っぽさとモルシージャの豚の血の鉄っぽさ同士が良いですね。
 (右)トーレスの本拠がカタルーニャ州にあることからカタルーニャ伝統料理のカネロンがコースの中に入ったのだと思われます。ウサギ肉の煮込みを巻いたカネロンに羊乳チーズのイディアサヴァルをのせてオーヴンで焼き、アサリの出汁がベースのホウレン草のサルサを合わせるという組み合わせがおもしろい。

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↑清水シェフが焼き上げたLボーン肉をカットする前に客席に御披露目。Lボーン肉というのは骨付きリブロース肉のことでTボーン肉に比べて脂身が多いので炭火で焼くと脂身から落ちる脂ですごい煙が上がりカウンター席に座っているとスモークされそうな位でした(笑)。

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 (左)アルビアスとモルシージャにも驚きましたがそれ以上に驚いたのが炭火焼きのインパクト。パンチの効いた塩加減とめちゃワイルドな焼き上がりなのです。清水シェフの炭火焼きは上品な焼き上がりという印象を持っていましたが今回はあえてワイルドな焼き方をしてみたとのこと。
 (右)このムシカというポストレは全くの初見です。

  流石はスペイン最大手のボデガのトップワイン、間違いの無いクオリティーでした。そして清水シェフの料理も大幅にグレードアップしていました。

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