スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2015年最後のメーカーズディナーはオンタニョン

  2015年も多くの生産者イベントに参加しましたがその最後を飾るのはスペインのラ・リオハ州ログローニョの「ボデガス・オンタニョン」のメーカーズ・ディナー@ETXOLA(エチョラ)です。寡聞にしてボデガス・オンタニョンもインポーターである株式会社正光社も今回初めてその名を知りました。予習のためにインポーターHPを見てみると上級ワインはそれ相応の価格ですがスタンダードなワインはカジュアルな価格帯ですね。

  今回やって来たのはオーナーであるぺレス・クエバス家のレティシア女史。ボデガス・オンタニョンはぺレス・クエバス家が1984年にリオハ・バハのケルという村に創立し、現在はケルを中心に250haもの畑を所有しているそうです。最大の特徴は上級ワインであるレゼルヴァとグラン・レゼルヴァを良年にしか造らず、しかもリリースまでの期間が異様に長いこと。どちらも2000年台では2001年、2004年、2005年、2010年の4つのヴィンテージしか生産しておらず、今回の目玉が今年ついにリリースされた2005年ヴィンテージのレゼルヴァとグラン・レゼルヴァなのです。

IMG_20151213_194924.jpg DSC_1350_20151213231903528.jpg
 (左)席にはオンタニョンのオリジナルのソムリエナイフとボールペンがセッティングされていました。早速このボールペンでメモを取ります。
 (右)レティシア女史。

<コース料理>
1.ホタテ貝柱とアヴォカドとイチゴのタルタル&チャングーロ
2.長崎産サバのスモークマリネ
3.モルシージャとトロサ産アルビアスとギンディージャと乾燥キャベツ
4.フランス産キノコのアロス
5.スペイン産アンコウのプランチャにサルサ・ティンタ
6.蝦夷鹿ロース肉の炭火焼きをビーツのソースで 
7.ラ・ヴィーニャのタルタ・デ・ケソ

<ワインリスト>
1.クラレテ2014
2.ヴェティヴェール・ブランコ2013
3.クリアンサ2011
4.エコロヒコ・クリアンサ2010
5.レゼルヴァ2005
6.グラン・レセルヴァ2005

DSC_1351_20151213231903878.jpg DSC_1356_201512132319396ce.jpg
 (左)スプーンに盛った一口タルタルにはクラレテに合わせてイチゴの甘味をアクセントに。チャングーロとはカニのほぐし身とカニ味噌をトマト煮込みにしたバスク名物タパスで清水シェフ的アレンジはカダイフ包みにしてそのパリパリの食感とともに。
 (右)珍しくロサド=ロゼワインが最初にサーヴされました。ロゼワインの製法には、①セニエ法と②直接圧搾法と③混醸法の3種類があり多くのロゼワインは①セニエ法で製造されていますがリオハでは③混醸法でロゼワインを造るのが典型的という驚くべき事実がレティシアさんから語られました。リオハではビウラと呼ばれるマカベオ85%とテンプラニーリョ15%のブレンドでこのテンプラニーリョの果皮から色素が抽出されます。ボディはとても軽くて淡く、スウィーティーです。

DSC_1353.jpg DSC_1357.jpg
 (左)サバのマリネは程良くスモークがかかっていて熟し柿と一緒に食べるというおもしろい組み合わせ。
 (右)ヴェティヴェール・ブランコはビウラ100%の白ワインで当初はこのワインを最初にサーヴする予定だったのをテイスティングの結果クラレテと入れ替えたそうですが呑んでみると納得です。色調を良くするために18日間のマセラシオン(=果皮浸漬)を行っていてこれ以上漬け込むとアロマが付き過ぎてしまうそうです。しっかりした骨格と密度が高く、アメリカンオーク樽で5ヵ月熟成させたことによる樽感も感じられます。この後にクラレテを呑むとクラレテの印象がほとんど残らなくなってしまいますね。

DSC_1354_20151213231907e74.jpg DSC_1358_2015121323194268e.jpg
 (左)豚の血入りソーセージであるモルシージャとトロサ産の黒インゲン豆であるアルビアスと青唐辛子の酢漬けであるギンディージャとを一緒に食べるのがバスク名物料理。実はこの料理は前任の山本シェフの得意料理でもあったのですが二人のシェフの表現方法の違いを見比べてみるとおもしろいですね。2号店バル「gastroteka bimendi(ガストロテカ・ビメンディ)」では米入りのモルシージャを常時提供していますが今回のモルシージャは米は入っていません。米が入る分まろやかになるのですが私は米無しの方がモルシージャを食べている実感があって好きです。しかしまさか前日のイベントから2日連続で豚の血の入った料理を食べることになるとは(笑)。
 (右)オンタニョンのスタンダードな赤ワインであるクリアンサにはテンプラニーリョ90%にガルナッチャ10%をブレンドしてアメリカンオーク樽とフレンチオーク樽とに分けて熟成させて最後に8:2の比率でブレンド。赤ワインのクリアンサの法定基準は樽熟期間6ヵ月以上を含めて24ヵ月以上の熟成を行うことでオンタニョンでは樽内で12ヵ月、瓶内で12ヵ月の熟成をさせてからリリースしています。柔らかいタンニンでスムーズに呑めます、美味しいクリアンサのお手本的な出来でモルシージャとギンディージャとの相性が抜群!

DSC_1355_20151213231937da1.jpg DSC_1359_20151213231943675.jpg
 (左)前回のシェリー生産者の会では冷凍した卵黄を燻製オイルに漬け込んで薫香を付けていましたが今回はサバをスモークマリネしていることもあってか卵黄に薫香は無しで。
 (右)エコロヒコという名称の通りEUのオーガニック認証を受けている赤ワインです。通常のクリアンサと違ってテンプラニーリョ100%なのは元からテンプラニーリョは有機栽培でやっていたがガルナッチャが有機栽培でなかったのでガルナッチャをブレンドしないようにしたからだそうです。クリアンサもなかなかの出来でしたがこのエコロヒコ・クリアンサの方がさらに出来は上です。

DSC_1360_20151213232058da0.jpg DSC_1362.jpg
 (左)スペイン産アンコウの身は筋肉質で引き締まっています。鍋で食べるなら日本のアンコウの方が適しているでしょうがこうして鉄板焼きにして食べるならスペイン産アンコウの方が適していますね。そして熟成テンプラニーリョと抜群の相性を誇るイカスミのソースをたっぷりと添えて。
 (右)赤ワインのレゼルヴァの法定基準は樽熟期間12ヵ月以上を含めて26ヵ月以上の熟成を行うことですがオンタニョンでは樽内で24ヵ月、瓶内で96ヵ月もの熟成をさせてからでないとリリースしないという方針を貫いていて2005年ヴィンテージがようやく今年になってリリースされたのです。テンプラニーリョ95%にグラシアーノを5%ブレンドしているのはグラシアーノが入ることによって長期熟成型ワインになるのと同時にフレッシュさも与えてくれるという一見相反するような効果があるからだとのこと。タンニンもこなれていて穏やかで丁度今が呑み頃でしょうね。

DSC_1361.jpg DSC_1364_2015121323210200c.jpg
 (左)グラン・レゼルヴァの圧倒的な鉄分量に対して、肉類の中でも鉄分豊かな鹿肉をセレクトしたのは大正解ですしそこにローストした堀川ゴボウと根セロリのピューレという2種類の根菜類の土っぽさをプラスすれば合わない訳がありません。そして鹿肉には甘味と酸味のあるソースを合わせるのが定石。
 (右)赤ワインのグラン・レゼルヴァの法定基準は樽熟期間18ヵ月以上を含めて60ヵ月以上の熟成を行うことですがオンタニョンでは樽内で36ヵ月、瓶内で84ヵ月の熟成をさせてからでないとリリースしません。レゼルヴァとの違いは樽熟期間が12ヵ月長くてその分瓶内熟成期間が12ヵ月短いのと、テンプラニーリョ85%とグラシアーノ15%のブレンドであること。グラシアーノの比率が10%増えている分さらなる長期熟成型ワインになっていてまるで鉄分の塊のような豊富な鉄分を感じます。10年熟成してもこれなのだからまだまだ寝かせないといけませんね。

DSC_1365_20151213232103909.jpg DSC_1352_20151213231904e65.jpg
 (左)ポストレはバスクのサン・セバスティアンにあるバル「ラ・ヴィーニャ」のレシピに則ったチーズケーキ。まなみんソムリエール曰く「ラ・ヴィーニャはチーズケーキで有名でお店のHPでレシピを公開してる」とのこと。ふんわり濃厚で食後酒が欲しくなりますね。
 (右)そのサン・セバスティアンで働いている元ETXOLAスタッフのE氏が一時帰国していて厨房を手伝っていましたがバスク帰りの料理人はやはり所作が違いますね!

  正直なところ、カジュアル価格帯のスタンダードなワインにはあまり期待していなかったのですが予想を上回るクオリティーでした。さて来年はどこの生産者がやって来るのでしょうか。

スポンサーサイト

COMMENTS

COMMENT FORM

TRACKBACK


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。