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郷土料理会⑫ 細腕から生み出される骨太トスカーナ&エミリア・ロマーニャ料理

  長らくお会いしていないイタリア好きの方々と久々に語らうために一席設けました。郷土料理会と冠しているものの3人だけでの極々内輪な会です。会場に選んだのは北浜「Le BOIS vinvino(ル・ボワ ヴァンヴィーノ)」
  トスカーナ州とエミリア・ロマーニャ州とで修行した岩村みさシェフの料理をアラカルトで何品か食べているうちにどうせならおまかせで思う存分に腕を振るっていただきたいと思うようになり今回初めておまかせコースにてお願いしました。郷土料理会シリーズとしては京町堀のマルケ料理店「Osteria La Cicerchia(オステリア ラ・チチェルキア)」連オーナーシェフ、中崎町のジェノヴァ料理店「LA LANTERNA di Genova(ラ・ランテルナ・ディ・ジェノヴァ)」のシルヴィアさん、天満橋のサン・マリーノ共和国料理店「cucina di sartini(クッチーナ・ディ・サルティーニ)」岡嶋シェフに続く4人目の女性シェフの登場。トスカーナ料理となると本町の「LA VINERIA BRAVURA(ラ・ヴィネリア・ブラヴーラ)」こーじシェフにお願いしたトスカーナ尽くし会以来です。

  イタリア好きも納得するトスカーナとエミリア・ロマーニャをガッツリ感じる内容でとお願いした時点からみさシェフも相当気合いが入っている様子でしたが実際に溢れんばかりの気合いのこもったコース料理です↓

<コース料理>
1.アフェッタート・ミスト
2.スフォルマート・ディ・ズッカ
3.パッサテッリ・イン・ブロード
4.ニュディ・ディ・スピネッチ・エ・リコッタ
5.カッチュッコ・アッラ・リヴォルネーゼ
6.タリアテッレ・アル・ラグー・ディ・コニリオ
7.ペポーゾ・コン・ファジョーリ・カンネリーニ

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 (左)アフェッタート・ミストはグリッシーニ&プロシュット・クルード&サラーメ&自家製ソプレッサータ&クロスティーニ2種類(自家製サルシッチャとポモドリーニ)&ペコリーノというてんこ盛りの内容。みさシェフの自家製ソプレッサータはこれを食べるためだけにでも訪れる価値アリなのです。
 (右)今が旬のほっこり甘いカボチャをスフォルマートにしてゴルゴンゾーラのクレマをアクセントに。

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 (左)マルケ名物パスタのパッサテッリはお隣のエミリア・ロマーニャ州にもあるそうですがまさかCicerchia以外でパッサテッリを食べられるとは思っていませんでした。ブロードも滋味深い優しい味で日本で言うところのお粥みたいなイメージ、二日酔いの朝でもこれなら食べられそう。
 (右)トスカーナ州ではラヴィオリの詰め物を生地で包まずにそのまま湯がいて食べるニュディというパスタ料理があり、ヌードを意味するイタリア語のニュディが料理名になっています。ホウレン草とリコッタとで詰め物を練るのがド定番。これまたほっこりする優しい味。

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 (左)パスタを3種類続けるよりも間に魚料理を挟んでみては?とのみさシェフの提言によりラグーのパスタの前にカッチュッコをいただきます。カッチュッコはトスカーナ州の沿岸部の町リヴォルノの名物料理で肉と豆のトスカーナ料理にあって数少ない魚介料理。スカンピ3匹とヒイカとイトヨリとアサリをトマト煮込みにし、スライスバゲットも一緒に入れて魚介の出汁をしっかりと吸わせてあります。ここでコースが終わっても不思議でない程にボリューミー。
 (右)パッサテッリもニュディも優しいマンマの味でしたがタリアテッレは一転して洗練されたリストランテの味。

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↑肉料理は鹿腿肉のアッローストかペポーゾの選択で、他の2人がペポーゾが牛脛肉の粒黒コショウ煮込みだと聞いて強く関心を示したのでペポーゾに決まりました。ペポーゾの大きな特徴は黒コショウを粒のまま使うことと野菜を全く加えないこと。添えられた白インゲン豆もペポーゾとは別に煮ておいて最後にココットの中で一緒にしてあります。なので黒コショウの風味をガツンとダイレクトに感じられるのです。

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↑コースとは別にドルチェ・ミストを追加して3人でシェアして食べました。

  ワインは事前にみさシェフと簡単に打ち合わせしていて、みさシェフがイタリア滞在時にカンティーナを訪問したこともあるサンタ・マリアの赤ワインを主軸にすることを決めてありました。ワインサーヴはみさシェフの以前の職場であるワインバー「Pur北新地」のソムリエールさんが助っ人で来てくれています。

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 (左)トスカーナ州のサンジェルヴァジオ「ローザ サンジョヴェーゼ・ロザート・スプマンテNV」。BRAVURAでのトスカーナ尽くし会でも飲んだ、今やトスカーナを代表するスプマンテ。
 (中央)エミリア・ロマーニャ州のマリア・ボルトロッティ「マモーロ ピニョレット2012」。スプマンテをトスカーナワインにしたのでビアンコはエミリア・ロマーニャのワインからセレクト。ただ、このピニョレットという品種は非常にクセがあって好きでどハマりするか嫌悪するかのどちらかに極端に分かれる品種だと思っています。私は好きですけど他の2人も好んでくれるかどうか確信が無かったのでいきなりボトルでは開けずに先ずはグラスワインとして開けてもらいました。そしてテイスティングしてもらって大丈夫であることを確認してからボトルでいただくことにしました。
 (右)トスカーナ州のサンタ・マリア「オルチャ・ロッソ2010」。サンタ・マリアは2000年からワイン造りを始めたブルネッロ・ディ・モンタルチーノの生産者でかって「イタリアワインの魔境」でそのブルネッロを呑んだことがあります。「カーゼ・バッセ」のジャンフランコ・ソルデラを最も尊敬するオーナーのマリーノ・コッレオーニ氏はブドウ栽培においてボルドー液以外の薬品を使わず、野生酵母による発酵と大樽での熟成という伝統的かつ自然なブルネッロ造りを行っていて、オルチャ・ロッソではさらに自由かつ実験的な造り方を行っています。ボルドー液さえ使わず、醸造から瓶詰めに至るまで酸化防止剤を一切不使用。ソムリエールさんが「デキャンタしますね」と言うのでおまかせしましたが正直ブルネッロなら分かるけど格下のオルチャ・ロッソでデキャンタ必要なの?と疑問でした。デキャンタされたワインを一口呑んで、目が覚めました。それまでの酔いが一瞬で醒めたのです。それ程までに鮮烈なワイン。デキャンタの意義を強く感じつつオルチャ・ロッソでこれ程のパワーがあることに驚きを隠せませんでした。

  コースの中にパスタ料理が3種類とココットで煮込む料理が2種類もあるというド迫力の内容。決して潤沢な予算を提示した訳でもないのに何を作ろうか迷いに迷って構成を考えてくれたみさシェフに感謝!小柄で細腕なのに作る料理はどれも骨太で滋味深いホンマもんの郷土料理です。

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COMMENTS

Grazie Mille

ドラちゃん!ありがとうございました!
次回の企画も楽しみにしています(*☻-☻*)

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