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新生ETXOLA初のメーカーズ・ディナー

  2週連続バスクの第2週目は、「ETXOLA(エチョラ)」で清水シェフが料理長となってから初のメーカーズ・ディナーです。今回は三国ワイン株式会社が取り扱っているリオハ州リオハ・アルタ地区アロの「クネ」とカタルーニャ州ぺネデスの「ロジャー・グラート」の2社合同開催となります。

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 (左)クネの輸出マネージャーのジョアン・プジョル氏。クネの正式名称はコ ンパニア・ヴィニーコラ・デル・ノルテ・デ・エスパーニャでそのイニシャルは「C.V.N.E」が正しいのですがある時にスペルミスから「C.U.N.E」と表記されてしまったことをきっかけにクネをブランド名にしています。これまでもETXOLAでは「インペリアル レゼルヴァ」「テンプラニーリョ・ロサド」「コンティーノ」等何度となくクネのワインを呑んでいてすっかりお馴染みの生産者ですが、その規模は非常に大きくてリオハ・アルタとリオハ・アラべサとに3つのボデガと合計550haもの自社畑を所有しています。
 (右)ロジャー・グラートの輸出マネージャーのダヴィッド・ピエラ氏。ロジャー・グラートはヴィンテージ・カヴァのみを造るボデガで何年か前に「芸能人格付けチェック」というTV番組でも紹介されたので日本でも知名度はかなり高いはずです(詳しくはこちらを参照)。

<ワインリスト>
1.ロジャー・グラート「ゴールド・ブリュット2012マグナム」
2.ロジャー・グラート「ロゼ・ブリュット2013マグナム」
3.クネ「ルエダ・ヴェルデホ2013」
4.クネ「ヴィーニャ・レアル・クリアンサ2012」
5.クネ「コンティーノ・ガルナッチャ2010」
6.クネ「インペリアル グラン・レゼルヴァ2007」
7.ロジャー・グラート「プラチナ・ドゥミ・セック2010」

  申し込み時に平山オーナーからワイン7種類の内カヴァが甘口含めて3種類だと聞いていたのでクネのワインは白1赤3かなと予想していたらその通りの構成となっています。
  ゴールド・ブリュットはロジャー・グラートのスタンダードなカヴァでマカベオ&チャレッロ&パレリャーダのカヴァ基本3品種のブレンド(上位のブリュット・ナチューレとグラン・キュヴェにはさらにシャルドネもブレンド)。ロゼ・ブリュットはガルナッチャ&モナストレル&ピノ・ノワールのブレンド。今回はワイングラスもロジャー・グラートのロゴ入りグラスでサーヴされました。流石に安定のクオリティーですね。
  ルエダ・ヴェルデホはフレッシュな酸が活きていて樽熟成を行っていないことは明白ですが念の為にプジョル氏に聞いてみると「ステンレスタンクで発酵&熟成している。樽はヴェルデホの特徴である酸を取ってしまうのでクネではヴェルデホには樽を使わない」との答え。個人的にヴェルデホという品種は樽との相性が非常に良い品種だと思っているのですが樽不使用のヴェルデホも悪くはありませんね。ヴィーニャ・レアル・クリアンサはテンプラニーリョを主体にガルナッチャとグラシアーノとマスエロをブレンド。キレイな造りでクラシカルなリオハの赤ワインの見本のようなワイン。

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↑ヴィーニャ・レアル・クリアンサから一転して赤い果実味全開で濃厚ジューシーなコンティーノ・ガルナッチャ。でもエレガントさも併せ持っているのでのクドイ濃さではありません。スペインのガルナッチャにしてもフランスのグルナッシュにしてもあまり好きな品種ではないのですがこのガルナッチャは好きです。インペリアル グラン・レゼルヴァは良年にのみ造られるクネのフラッグシップワインなだけに他のリオハの赤ワインとは全く異なるエレガントワインです。あまりに滑らかな舌触りなので滑らか過ぎていささか物足りなささえ感じるような、言うならば生まれながらの王侯貴族なので猛々しさが欠けているような。。。という訳でこの日のマイ・ベスト・ヒットはコンティーノ・ガルナッチャでした。
  最後にやや甘口のプラチナ ドゥミ・セックをデザートワイン代わりにポストレに合わせて。コアなシャンパーニュ好きの間には「締めシャン」という言葉もあるので最後に泡物を呑むのもアリなのですがお腹いっぱいのところに泡物はなかなか堪えますね・・・

<コース料理>
1.カツオのエンパナディージャ&アセイトゥナとベルモットのマカロン&ハモのパステル
2.オマールとアヴォカドのタルタルにピミエントス・デル・ピキージョのアイスクリーム添え
3.山口産サバのマリネにサルサ・アホ・ブランコとウイキョウの泡を添えて
4.北海道産タラのソテーにサルサ・ティンタ
5.フランス産鳩肉とジロール茸と栗のアロス
6.熊本産黒毛和牛の熟成ランプ肉の炭火焼き
7.梨と巨峰のマセドニアとカヴァのグラニテ

 注目の清水シェフのコース料理です。ちなみに食後に平山オーナーが清水シェフを連れて各席に挨拶に回るまで料理長が交代していることを知らなかった参加者も少なくなく、同じテーブルの女性陣も「随分と料理の傾向が変わったな~」と思いながら食べていたそうです。清水シェフは「KIHACHI(キハチ)」出身で、昨年9月の2号店「gastroteka bimendi(ガストロテカ・ビメンディ)」オープンの少し前に本店に就職して2号店オープンと同時に同店に配属されたので本店で山本シェフと一緒に働いた期間も短く、料理の傾向が変わるのも当然の帰結です。今回のコース料理の中でピミエントス・デル・ピキージョのアイスクリームとマセドニアは2年前の「ヴァル・サンソ公式メーカーズディナー」でも登場しているのですが作る料理人が違えば発想も表現方法も全く異なっています。

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 (左)付き出し3種類は手前からアセイトゥナ(=オリーヴ)とリキュールのベルモット入りマカロン、カツオのエンパナディージャ、カダイフで巻いたハモのパステル。マカロンはフランス菓子のマカロンそのものですけどカヴァに合うマカロンね。エンパナディージャはスペイン風揚げギョウザと訳されることが多いのですが要はカツオのトマト煮込みを薄い生地で包んで揚げてあります。パステルはパテ状の前菜のことでカダイフは極細麺状の生地のこと。
 (中央)ピキージョ種赤ピーマンをソースに使うのはバスク料理では定番ですし色合い的にもロゼのカヴァともピッタシなところ。今回はピキージョ種赤ピーマンのアイスクリームをタルタルの上にのせ、アイスクリームが溶けてソースになってタルタルと絡みエエ感じになるというアイディアのはずですが惜しむらくはアイスクリームが冷え固まり過ぎていてなかなか溶けてくれないのです(溶けるまでしばし待ちました)。
 (右)サバのマリネのソースにアホ・ブランコを使うアイディアが素晴らしい!アホ・ブランコとはニンニクとアーモンドで作るアンダルシア地方の冷製スープのことで別名「白いガスパチョ」。東京の「Ardoak(アルドアック)」で食べて以来、関西のスペイン料理店では一度も見かけたことが無かったので喜びもひとしお。

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 (左)かなり分厚いタラの火入れ具合がツボでソテーではなく蒸し焼きにしたのではないかと思うくらいにしっとり。滑らかな舌触りのイカスミソースもヴィーニャ・レアル・クリアンサとの相性バッチシ。
 (右)アロスの上にのった鳩肉がかなりレナな火入れで、おそらく米とは一緒に調理せず別に炭火で火入れしたのを最後に盛り付けたのかなと。鳩は肉だけでなくガラで出汁をとってアロスを作るのに使ってあります。

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 (左)ブラックアンガス牛ではなく黒毛和牛肉を使うところが清水シェフらしいなと。お肉の質も焼き加減も申し分無いのですが脂の多い黒毛和牛肉なのでスーパーエレガントなインペリアル グラン・レゼルヴァよりも濃厚ジューシーなコンティーノ・ガルナッチャとの方がよく合いますね。この2種類の赤ワインの順番は逆で良かったかも。
 (右)メニューを見て予想していたのと全く違う表現方法でのマセドニア。

  正直まだ20代半ばの若さの料理人が作ったとは思えない程にクオリティーの高いコース料理でした。もちろん、清水シェフの実力を信じてなかった訳ではないのですがこちらの予想を遥かに上回っていました。早くも来月にはシェリー生産者のメーカーズ・ディナーも決定していますがこの感じなら安泰ですね。


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