鬼才シェフにおまかせBLUスタイル
これまでに行ったことの無いイタリア料理店を新規開拓してみたい衝動に駆られて思いつきで福島区まで昼間に行ってきました。目指すはJCHO大阪病院のすぐ近くにある「OSTERIA BLU(オステリア・ブル)」。「BUN da BUN!!」出水シェフや「Osteria La Cicerchia」連シェフとも交友のある敏腕シェフのお店ということで気になっていたのです。
そもそも昼の営業をやっているのかも定かでないままお店に到着すると入り口横の黒板にプランツォ(=ランチ)の文字がありどうやら昼の営業をやっているようですが気になるのがその下にある「予算に応じます」との文言。店内に入って小山オーナーシェフに尋ねてみると、夜の5000円のおまかせコースを出すこともできるし、そこから予算を減額して皿数を絞ることもできるとのこと。いずれにしてもおまかせのみでの提供スタイルでアラカルト提供はしておらず故にメニューも無いのです。アラカルト全盛の大阪イタリアンにあっておまかせ一本でのスタイルは珍しいですよね。
さて、初めてなので小山シェフの料理を一通り食べてみたいのでアンティパスト&プリモ・ピアット&セコンド・ピアットの3皿構成のおまかせでお願いしてみました。



(左)リコッタをのせたカツオにアランチャとポモドリーニ添え。この時季はどこのお店でもカツオの前菜が定番ですがカツオとアランチャ(=オレンジ)とがこんなに合うとは知りませんでした。
(中央)グアンチャーレとカルチョフィのブカティーニ。「ブカティーニにかけるチーズはパルミジャーノとペコリーノとどっちします?」と聞かれてブカティーニと言えばローマ名物パスタですからやはり同じくローマ名物のペコリーノだろうと考えてペコリーノを選択。でもパスタに擦り下ろすチーズを自分で選択したのは初めてです。どこのお店でもパルミジャーノかペコリーノのどちらかがシェフの判断で擦り下ろされて出てきますからね。これも小山シェフに尋ねてみると「パルミジャーノとペコリーノとどっちが合うかは個人の好みですからね。そもそもパルミジャーノとペコリーノが何だか知らない人に聞いても仕方無いですし」との応え。
(右)花ズッキーニのフリット。セコンド・ピアットの仕込みがまだ途中ということで替わりにセコンド・ピアット並の食べ応えある温かいアンティパストを出してもらうことに。花ズッキーニの花の部分にモッツァレラを包みこみ、茎の部分にプロシュット・クルードを挟んでから衣を付けて揚げてあります。確かにこれならセコンド・ピアット並ですね。
もちろんワインもおまかせでいただきます。



(左)ピエモンテ州のカステッロ・ディ・タッサローロ「ガヴィ2013」。たまに目にするインポーター「こあらや」の輸入ワインです。こあらやは石川県金沢市にある社会保険労務士事務所が運営している異色のインポーターなのです。色も淡くてスッキリ系のガヴィですね。
(中央)ドイツのラインガウ地方のゲオルグ・ブロイヤー「ソヴァージュ・リースリング2013」。ここで何とまさかのドイツワイン、それもリースリング好きなら知らない人はいないゲオルグ・ブロイヤーのリースリング。料理と合うワインであればイタリアワインだけに限定せずに使っているそうです。
(右)ピエモンテ州のカステッロ・ディ・ガビアーノ「ガヴィウス モンフェッラート・ロッソ2010」。バルベーラとピノ・ネロとのブレンドで幅広い料理と合わせられる万能型の美味しい赤ワインです。

(左)追加のドルチェはセミフレッド・ディ・ピスタッキオ。ピスタッキオ(=ピスタチオ)の風味爆発を期待したらそこまで濃厚ではありませんでした。
(右)ディジェスティーヴォは私の大好きなトレンティーノ・アルト・アディジェ州のポイエル・エ・サンドリ「グラッパ・ディ・ノジオラ」が出てきました。
金色短髪のイカツい風貌をした小山シェフ、その見た目に反して料理は繊細。おまかせ一本でありながら限りなく自由度の高いおまかせスタイルもまた非常におもしろい。おまかせフルコースで是非とも食べてみたいです!
<8/30追記>
再び小山シェフのおまかせコースを食べに行って来ました。今回は前回よりも一皿増やして4皿構成でお願いしました。皿数と予算の一応の目安として、2皿で2000円~、3皿で2800円~、4皿で3500円~と黒板に明記されるようになりました。

(左)メランザーネ・ヴィオレッタ・ディ・フィレンツェのアグロドルチェとリコッタ・ディ・ブッファラとグアンチャーレ。メランザーネ・ヴィオレッタ・ディ・フィレンツェはその名の通りトスカーナ州フィレンツェ原産の丸ナスで、サルサ・アグロドルチェで和えて甘酸っぱく味付けしてその上に水牛乳で作ったリコッタをのせ、グアンチャーレを被せてバーナーでサッと炙ってあります。今まで食べたアグロドルチェの中で一番美味しいです!
(右)シラサエビとモッツァレラとプロシュット・クルードとピゼッリ。見た目にすごく鮮やか、そしてグリーンピース大嫌いな私でも一口も余さず拭い切ってしまいたいと思うピゼッリのソースの美味しさ。

(左)淡路産ハモとモンサンミッシェル産ムール貝のズッパ。これはもう悶絶モノの美味しさです!
(右)ラグー・ナポレターノのパッケリ。仕上げのチーズは今回もペコリーノにしてもらいました。仔羊肉と生ハムとグアンチャーレをじっくり煮込んだラグーはもはや単なるパスタの域を超えてセコンド・ピアットの役割も兼ねたピアット・ウニコです。
初訪問の時の3皿も美味しかったですが今回の4皿の美味しさはその数段上です。小山シェフから「イタリアにはよく行くんですか?」と聞かれたのでシェフこそイタリアに行ってたんですか?と質問を返したら「僕はイタリアで働いたりしてないです、ヴァカンスで行くだけ。イタリアにいてた他の人達とはイタリアの捉え方が違いますね、僕にとってイタリアは遊びに行く場なので。中部や南部問わず海沿いのエリアが好きです」との返答が。確かに魚介を使った料理が多いですもんね。そして以前にCicerchia連シェフが小山シェフの料理は「小山料理」であって他の何料理でもないと言っていた言葉を思い出して納得です。イタリア料理の伝統的技法と自分流のアレンジとが見事に合わさった料理の数々はまさに小山料理。こんな鬼才の料理人のお店が何故に知る人ぞ知るお店なのか不思議です。
そもそも昼の営業をやっているのかも定かでないままお店に到着すると入り口横の黒板にプランツォ(=ランチ)の文字がありどうやら昼の営業をやっているようですが気になるのがその下にある「予算に応じます」との文言。店内に入って小山オーナーシェフに尋ねてみると、夜の5000円のおまかせコースを出すこともできるし、そこから予算を減額して皿数を絞ることもできるとのこと。いずれにしてもおまかせのみでの提供スタイルでアラカルト提供はしておらず故にメニューも無いのです。アラカルト全盛の大阪イタリアンにあっておまかせ一本でのスタイルは珍しいですよね。
さて、初めてなので小山シェフの料理を一通り食べてみたいのでアンティパスト&プリモ・ピアット&セコンド・ピアットの3皿構成のおまかせでお願いしてみました。



(左)リコッタをのせたカツオにアランチャとポモドリーニ添え。この時季はどこのお店でもカツオの前菜が定番ですがカツオとアランチャ(=オレンジ)とがこんなに合うとは知りませんでした。
(中央)グアンチャーレとカルチョフィのブカティーニ。「ブカティーニにかけるチーズはパルミジャーノとペコリーノとどっちします?」と聞かれてブカティーニと言えばローマ名物パスタですからやはり同じくローマ名物のペコリーノだろうと考えてペコリーノを選択。でもパスタに擦り下ろすチーズを自分で選択したのは初めてです。どこのお店でもパルミジャーノかペコリーノのどちらかがシェフの判断で擦り下ろされて出てきますからね。これも小山シェフに尋ねてみると「パルミジャーノとペコリーノとどっちが合うかは個人の好みですからね。そもそもパルミジャーノとペコリーノが何だか知らない人に聞いても仕方無いですし」との応え。
(右)花ズッキーニのフリット。セコンド・ピアットの仕込みがまだ途中ということで替わりにセコンド・ピアット並の食べ応えある温かいアンティパストを出してもらうことに。花ズッキーニの花の部分にモッツァレラを包みこみ、茎の部分にプロシュット・クルードを挟んでから衣を付けて揚げてあります。確かにこれならセコンド・ピアット並ですね。
もちろんワインもおまかせでいただきます。



(左)ピエモンテ州のカステッロ・ディ・タッサローロ「ガヴィ2013」。たまに目にするインポーター「こあらや」の輸入ワインです。こあらやは石川県金沢市にある社会保険労務士事務所が運営している異色のインポーターなのです。色も淡くてスッキリ系のガヴィですね。
(中央)ドイツのラインガウ地方のゲオルグ・ブロイヤー「ソヴァージュ・リースリング2013」。ここで何とまさかのドイツワイン、それもリースリング好きなら知らない人はいないゲオルグ・ブロイヤーのリースリング。料理と合うワインであればイタリアワインだけに限定せずに使っているそうです。
(右)ピエモンテ州のカステッロ・ディ・ガビアーノ「ガヴィウス モンフェッラート・ロッソ2010」。バルベーラとピノ・ネロとのブレンドで幅広い料理と合わせられる万能型の美味しい赤ワインです。


(左)追加のドルチェはセミフレッド・ディ・ピスタッキオ。ピスタッキオ(=ピスタチオ)の風味爆発を期待したらそこまで濃厚ではありませんでした。
(右)ディジェスティーヴォは私の大好きなトレンティーノ・アルト・アディジェ州のポイエル・エ・サンドリ「グラッパ・ディ・ノジオラ」が出てきました。
金色短髪のイカツい風貌をした小山シェフ、その見た目に反して料理は繊細。おまかせ一本でありながら限りなく自由度の高いおまかせスタイルもまた非常におもしろい。おまかせフルコースで是非とも食べてみたいです!
<8/30追記>
再び小山シェフのおまかせコースを食べに行って来ました。今回は前回よりも一皿増やして4皿構成でお願いしました。皿数と予算の一応の目安として、2皿で2000円~、3皿で2800円~、4皿で3500円~と黒板に明記されるようになりました。


(左)メランザーネ・ヴィオレッタ・ディ・フィレンツェのアグロドルチェとリコッタ・ディ・ブッファラとグアンチャーレ。メランザーネ・ヴィオレッタ・ディ・フィレンツェはその名の通りトスカーナ州フィレンツェ原産の丸ナスで、サルサ・アグロドルチェで和えて甘酸っぱく味付けしてその上に水牛乳で作ったリコッタをのせ、グアンチャーレを被せてバーナーでサッと炙ってあります。今まで食べたアグロドルチェの中で一番美味しいです!
(右)シラサエビとモッツァレラとプロシュット・クルードとピゼッリ。見た目にすごく鮮やか、そしてグリーンピース大嫌いな私でも一口も余さず拭い切ってしまいたいと思うピゼッリのソースの美味しさ。


(左)淡路産ハモとモンサンミッシェル産ムール貝のズッパ。これはもう悶絶モノの美味しさです!
(右)ラグー・ナポレターノのパッケリ。仕上げのチーズは今回もペコリーノにしてもらいました。仔羊肉と生ハムとグアンチャーレをじっくり煮込んだラグーはもはや単なるパスタの域を超えてセコンド・ピアットの役割も兼ねたピアット・ウニコです。
初訪問の時の3皿も美味しかったですが今回の4皿の美味しさはその数段上です。小山シェフから「イタリアにはよく行くんですか?」と聞かれたのでシェフこそイタリアに行ってたんですか?と質問を返したら「僕はイタリアで働いたりしてないです、ヴァカンスで行くだけ。イタリアにいてた他の人達とはイタリアの捉え方が違いますね、僕にとってイタリアは遊びに行く場なので。中部や南部問わず海沿いのエリアが好きです」との返答が。確かに魚介を使った料理が多いですもんね。そして以前にCicerchia連シェフが小山シェフの料理は「小山料理」であって他の何料理でもないと言っていた言葉を思い出して納得です。イタリア料理の伝統的技法と自分流のアレンジとが見事に合わさった料理の数々はまさに小山料理。こんな鬼才の料理人のお店が何故に知る人ぞ知るお店なのか不思議です。
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