gastroteka bimendi初のゲストは超大物ベンハミン・ロメオ
10月&11月とでバスク料理店「ETXOLA(エチョラ)」「gastroteka bimendi(ガストロテカ・ビメンディ)」とで合計5回行われるメーカーズ・ディナーの第3弾に参加してきました。
gastroteka bimendiにスペインから生産者ゲストを迎えての初めてのメーカーズ・ディナー、それもやって来るのが超大物ベンハミン・ロメオ氏というのだからスタッフの皆さんの士気が高いのも当然ですよね。なお、gastroteka bimendiにて先週に開催された第2弾はスペイン生産者ゲストではなかったためgastroteka bimendiでのスペイン生産者のメーカーズ・ディナーはこれが初となります。
ベンハミン・ロメオ氏とは何者か?D.O.C.aリオハはリオハ・アルタ、リオハ・アラベサ、リオハ・バハの3つの生産地で構成され、その中のリオハ・アラベサ内のサン・ビセンテ・デ・ラ・ソンシエラ村のブドウ栽培家の息子として生まれ育ったベンハミンさんはマドリードでブドウ栽培学とワイン醸造学を修めた後1985年にリオハ・アラベサの協同組合のプロジェクト「ボデガ・アルタディ」に醸造家として加わります。アルタディと言えばETXOLAでも定番の私も大好きなワインです。アルタディで醸造家を務める傍ら、友人のパッチ・フェルナンデス氏の勧めでサン・ビセンテ・デ・ラ・ソンシエラ城の時計台の真下にあるクエバ(=カーヴ)とコンタドール(=ブドウ計量場)を購入してブドウ栽培とワイン醸造を始めます。2000年にアルタディを退職して自身のブランド「ボデガ・コンタドール」として発表したコンタドールとそのセカンド的位置付けのラ・クエバ・デル・コンタドールは瞬く間に有名となり、コンタドールはロバート・パーカーJrが2年連続で100点満点を付けたスペイン唯一のワインとなりました(2004年ヴィンテージと2005年ヴィンテージのこと)。そのベンハミン・ロメオさんと友人で現在は輸出マネージャーを務めているパッチさんが大阪にやって来たのです。
今回、インポーターの株式会社グルメミートワールドの全面協力により破格値の会費となっています。しかも私の座った席はベンハミンさんの右隣でグルメミートワールドの田村社長の真正面という超緊張する席でした(汗)。
<ワインリスト>
1.マシス2012(カタルーニャ)
2.マシソ2011(カタルーニャ)
3.プレディカドール・ティント2010(リオハ)
4.ラ・クエバ・デル・コンタドール2008(リオハ)
5.ラ・ヴィーニャ・デ・アンドレス・ロメオ2009(リオハ)



(左)マシスは酸味とフレッシュさを出すためのチャレッロを50%と甘味とボリュームを出すためのガルナッチャ・ブランカを50%ブレンド。2012年は非常に暑い年でワインに清涼感を出したいのでブドウの収穫は早い目に行い、チャレッロは9月に収穫し、ガルナッチャ・ブランカは8月に収穫。マシスはマシソの弟分という位置付けでマシソに使ったフレンチオークで6~8ヵ月熟成。ベンハミンさんが「味が強く出過ぎないように造っている、アペリティーヴォとして飲むワイン」と説明した通りに偉大さを感じるのではなく最初の1杯目に適したワインです。
(中央)マシソはカタルーニャ語で山と丘の中間の高さの小丘?を意味する言葉でこのマシソからマシスという言葉が誕生したそうです。樹齢の高いチャレッロとガルナッチャ・ブランカに5~10%程のシャルドネが混ざっていて、畑の中に一部古いシャルドネの樹があるので2011年ヴィンテージには実験的にそのシャルドネを混ぜてみたもののあくまで実験なので今後シャルドネの比率が増える予定は無いとベンハミンさんは言います。コンセプトはパワーとボディーのある白ワインでフレンチオークの新樽70%と古樽30%で熟成。リースリングに特有のエーテル香も感じられます。
(右)プレディカドール・ティントはテンプラニーリョ100%ではなく他の黒ブドウも混ぜる赤ワインです。これはリオハの伝統的なテンプラニーリョに敬意を払いつつ新しいこともしてみたいとの考えで、2009年ヴィンテージは酸度を足すためにガルナッチャを10%混ぜているとのこと。60区画の畑の内の20区画からセレクトしたブドウをフレンチオークの2年樽60%と1年樽20%と新樽20%とで分けて18ヵ月樽熟成。ボデガ・コンタドールの赤ワインとしてはカジュアルワインとはいえ他のスペイン赤ワインと比べれば高級で気軽に呑めるワインではないですが親しみやすさのあるワインです。

(左)ラ・クエバ・デル・コンタドールはコンタドールのセカンド的位置付けですが誕生はこちらの方が早くてボデガ・コンタドールとしての初めてのワインになります。2008年ヴィンテージはテンプラニーリョ100%で造ってありますがヴィンテージによってはガルナッチャを加えることもあるとのこと。甘味ありますね。
(右)ラ・ヴィーニャ・デ・アンドレス・ロメオはベンハミンさんの父親アンドレスさんが植樹したリエンデ畑のテンプラニーリョだけを使って造るボデガ・コンタドール唯一の単一畑ワイン。香りからして他のワインとは別格!まさに妖艶としか言いようのない香りにウットリしました。
ピンチョスとタパスで構成されたgastroteka bimendiならではのコース料理。本店ETXOLAは通常営業中ですが超大物ゲストの来店とあって山本シェフも途中から厨房に入って腕を振るっています。



(左)塩の土台で固定したバイ貝&ヒルダ。ヒルダはギンディージャ=酢漬け青唐辛子とオリーヴのピンチョスですがマグロと鬼灯をプラスした特別仕様になってます。
(中央)海老とベーコンのブロチェッタ&ハモンのクロケッタ&アホアリエロ。
(右)ポロネギのエスプーマ添え魚介のソッパ。



(左)タラのピルピルにシシトウ添え。
(中央)山ウズラと黒トリュフのご飯。
(右)オーストラリア産ブラックアンガス牛のプランチャ。本店ETXOLAの炭火焼きとは違って鉄板焼きですが食べた瞬間に山本シェフの味だと判る絶妙の塩加減と焼き加減。

(左)基本的に本店ETXOLAでしか提供していない栗のガトー・ショコラが特別に登場。
(右)メーカーズ・ディナーが終わった後に本店ETXOLAの入り口すぐの2席だけの特等席に移動してまなみんソムリエールのお薦め食後酒をいただきました。ペドロ・ヒメネスしか造らないボデガス・ヒメネス・スピノラの「シェリー・ブランデー・クリアデラス」。これ1本で1万円もする高級ブランデーでそれはもうとてつもない美味しさです!
メーカーズ・ディナーが始まった当初はピリピリしていた様子のベンハミンさんでしたが私の質問には通訳を介して丁寧に答えて下さいましたし、山本シェフの奥さまが一緒に連れて来ていた娘ちゃまをあやしている様子を見ていると案外エエおっちゃんやなと思いました(笑)。終盤にはすっかり御機嫌でバスク人スタッフのホセ・マリさんと平山オーナーとを「ホセ・マリ~!ホセ・マリ~!!ヒラヤマ!ヒラヤマ!!」と連呼していました。
gastroteka bimendiにスペインから生産者ゲストを迎えての初めてのメーカーズ・ディナー、それもやって来るのが超大物ベンハミン・ロメオ氏というのだからスタッフの皆さんの士気が高いのも当然ですよね。なお、gastroteka bimendiにて先週に開催された第2弾はスペイン生産者ゲストではなかったためgastroteka bimendiでのスペイン生産者のメーカーズ・ディナーはこれが初となります。
ベンハミン・ロメオ氏とは何者か?D.O.C.aリオハはリオハ・アルタ、リオハ・アラベサ、リオハ・バハの3つの生産地で構成され、その中のリオハ・アラベサ内のサン・ビセンテ・デ・ラ・ソンシエラ村のブドウ栽培家の息子として生まれ育ったベンハミンさんはマドリードでブドウ栽培学とワイン醸造学を修めた後1985年にリオハ・アラベサの協同組合のプロジェクト「ボデガ・アルタディ」に醸造家として加わります。アルタディと言えばETXOLAでも定番の私も大好きなワインです。アルタディで醸造家を務める傍ら、友人のパッチ・フェルナンデス氏の勧めでサン・ビセンテ・デ・ラ・ソンシエラ城の時計台の真下にあるクエバ(=カーヴ)とコンタドール(=ブドウ計量場)を購入してブドウ栽培とワイン醸造を始めます。2000年にアルタディを退職して自身のブランド「ボデガ・コンタドール」として発表したコンタドールとそのセカンド的位置付けのラ・クエバ・デル・コンタドールは瞬く間に有名となり、コンタドールはロバート・パーカーJrが2年連続で100点満点を付けたスペイン唯一のワインとなりました(2004年ヴィンテージと2005年ヴィンテージのこと)。そのベンハミン・ロメオさんと友人で現在は輸出マネージャーを務めているパッチさんが大阪にやって来たのです。
今回、インポーターの株式会社グルメミートワールドの全面協力により破格値の会費となっています。しかも私の座った席はベンハミンさんの右隣でグルメミートワールドの田村社長の真正面という超緊張する席でした(汗)。
<ワインリスト>
1.マシス2012(カタルーニャ)
2.マシソ2011(カタルーニャ)
3.プレディカドール・ティント2010(リオハ)
4.ラ・クエバ・デル・コンタドール2008(リオハ)
5.ラ・ヴィーニャ・デ・アンドレス・ロメオ2009(リオハ)



(左)マシスは酸味とフレッシュさを出すためのチャレッロを50%と甘味とボリュームを出すためのガルナッチャ・ブランカを50%ブレンド。2012年は非常に暑い年でワインに清涼感を出したいのでブドウの収穫は早い目に行い、チャレッロは9月に収穫し、ガルナッチャ・ブランカは8月に収穫。マシスはマシソの弟分という位置付けでマシソに使ったフレンチオークで6~8ヵ月熟成。ベンハミンさんが「味が強く出過ぎないように造っている、アペリティーヴォとして飲むワイン」と説明した通りに偉大さを感じるのではなく最初の1杯目に適したワインです。
(中央)マシソはカタルーニャ語で山と丘の中間の高さの小丘?を意味する言葉でこのマシソからマシスという言葉が誕生したそうです。樹齢の高いチャレッロとガルナッチャ・ブランカに5~10%程のシャルドネが混ざっていて、畑の中に一部古いシャルドネの樹があるので2011年ヴィンテージには実験的にそのシャルドネを混ぜてみたもののあくまで実験なので今後シャルドネの比率が増える予定は無いとベンハミンさんは言います。コンセプトはパワーとボディーのある白ワインでフレンチオークの新樽70%と古樽30%で熟成。リースリングに特有のエーテル香も感じられます。
(右)プレディカドール・ティントはテンプラニーリョ100%ではなく他の黒ブドウも混ぜる赤ワインです。これはリオハの伝統的なテンプラニーリョに敬意を払いつつ新しいこともしてみたいとの考えで、2009年ヴィンテージは酸度を足すためにガルナッチャを10%混ぜているとのこと。60区画の畑の内の20区画からセレクトしたブドウをフレンチオークの2年樽60%と1年樽20%と新樽20%とで分けて18ヵ月樽熟成。ボデガ・コンタドールの赤ワインとしてはカジュアルワインとはいえ他のスペイン赤ワインと比べれば高級で気軽に呑めるワインではないですが親しみやすさのあるワインです。


(左)ラ・クエバ・デル・コンタドールはコンタドールのセカンド的位置付けですが誕生はこちらの方が早くてボデガ・コンタドールとしての初めてのワインになります。2008年ヴィンテージはテンプラニーリョ100%で造ってありますがヴィンテージによってはガルナッチャを加えることもあるとのこと。甘味ありますね。
(右)ラ・ヴィーニャ・デ・アンドレス・ロメオはベンハミンさんの父親アンドレスさんが植樹したリエンデ畑のテンプラニーリョだけを使って造るボデガ・コンタドール唯一の単一畑ワイン。香りからして他のワインとは別格!まさに妖艶としか言いようのない香りにウットリしました。
ピンチョスとタパスで構成されたgastroteka bimendiならではのコース料理。本店ETXOLAは通常営業中ですが超大物ゲストの来店とあって山本シェフも途中から厨房に入って腕を振るっています。



(左)塩の土台で固定したバイ貝&ヒルダ。ヒルダはギンディージャ=酢漬け青唐辛子とオリーヴのピンチョスですがマグロと鬼灯をプラスした特別仕様になってます。
(中央)海老とベーコンのブロチェッタ&ハモンのクロケッタ&アホアリエロ。
(右)ポロネギのエスプーマ添え魚介のソッパ。



(左)タラのピルピルにシシトウ添え。
(中央)山ウズラと黒トリュフのご飯。
(右)オーストラリア産ブラックアンガス牛のプランチャ。本店ETXOLAの炭火焼きとは違って鉄板焼きですが食べた瞬間に山本シェフの味だと判る絶妙の塩加減と焼き加減。


(左)基本的に本店ETXOLAでしか提供していない栗のガトー・ショコラが特別に登場。
(右)メーカーズ・ディナーが終わった後に本店ETXOLAの入り口すぐの2席だけの特等席に移動してまなみんソムリエールのお薦め食後酒をいただきました。ペドロ・ヒメネスしか造らないボデガス・ヒメネス・スピノラの「シェリー・ブランデー・クリアデラス」。これ1本で1万円もする高級ブランデーでそれはもうとてつもない美味しさです!
メーカーズ・ディナーが始まった当初はピリピリしていた様子のベンハミンさんでしたが私の質問には通訳を介して丁寧に答えて下さいましたし、山本シェフの奥さまが一緒に連れて来ていた娘ちゃまをあやしている様子を見ていると案外エエおっちゃんやなと思いました(笑)。終盤にはすっかり御機嫌でバスク人スタッフのホセ・マリさんと平山オーナーとを「ホセ・マリ~!ホセ・マリ~!!ヒラヤマ!ヒラヤマ!!」と連呼していました。
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