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ソアーヴェの新勢力 レ・バティステッレ来阪 

  生産者によって品質にピンキリあり過ぎるイタリアワインの代表と言えば、赤ワインがキァンティで白ワインがソアーヴェではないでしょうか。でも、ピエロパンやアンセルミ(注:ソアーヴェは名乗っていませんが)、カ・ルガーテ、ジーニ等の確かな生産者の確かなソアーヴェ・クラシコは確実に美味しいですよ。
  今回「LA VINERIA BRAVURA(ラ・ヴィネリア・ブラヴーラ)」にソアーヴェ・クラシコの生産者がやって来ました。来たのは「レ・バティステッレ」オーナーのジェルミーノ&クリスティーナ夫妻。上記の有名生産者に比べて歴史の浅いレ・バティステッレですが同社のスタンダードなソアーヴェ・クラシコであるモンテセイは大阪市内のあちこちのイタリア料理店で取り扱われていて、私も今年始めには京町堀「Santa Lucia(サンタ・ルチア)」でも呑んでます。昨年は神戸・三宮「trattoria bambu(トラットリア・バンブー)」にやって来て、その際のお土産チーズを後日に竹中オーナーに食べさせてもらったということもありました(笑)。

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↑左から「ソアーヴェ・クラシコ モンテセイ2012」「ソアーヴェ・クラシコ バティステッレ2011」「ソアーヴェ・クラシコ ロッコロ・デル・ドゥルロ2011」。左から右へとワイン上代も上がっていきます。モンテセイは複数の小区画のガルガーネガをブレンドして使用、バティステッレはコントラーダ(単一畑)のバティステッレ畑のガルガーネガのみを使用、ロッコロ・デル・ドゥルロはバティステッレ畑を中心に各区画から選りすぐりのガルガーネガを使用。

  通訳はインポーターのメイワ株式会社の小林氏が担当。レ・バティステッレは元々は地元の協同組合にブドウを納入するブドウ栽培農家でしたが質より量を重視する協同組合の方針が嫌になって自分達が育てたブドウだけでソアーヴェ・クラシコを造ってみたくなり2002年から自家醸造を始めたそうです。当然ながらワイン醸造の経験は無いので先ずは経験豊かなエノロゴ(醸造家)探しから始め、イタリア各地での醸造経験のある現在のエノロゴと巡り会ったとのこと。DOCソアーヴェ・クラシコはガルガーネガを70%以上使用していれば残りは他の品種をブレンドしても構わないと法律上定められていますがレ・バティステッレはあくまでガルガーネガ100%にこだわっています。
  モンテセイは非常にバランスの取れたどんな料理とも合わせやすい造りなので多くのイタリア料理店が仕入れているのも納得です。バティステッレとロッコロ・デル・ドゥルロは色もやや濃くなり骨格もかなりしっかりしています。特にロッコロ・デル・ドゥルロはソアーヴェにしては濃い色調だなと思ったらマセラシオン(果皮浸漬)を少し行っているとのこと。樽は一切使わず3種類ともステンレスタンクでの熟成、クリスティーナさんは「樽熟成させるよりもステンレスタンクでスッキリと仕上げる方が難しいのよ」と言い切ります。
  バティステッレとロッコロ・デル・ドゥルロはソアーヴェ・クラシコのトップクラスに入りますよ。この2種類呑んでもなお「ソアーヴェなんて大したことない」と言う人はいないんではないでしょうか。

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 (左)3つのソアーヴェ・クラシコのブドウ畑の土壌の違いを知ってもらうために土を瓶詰めにして密入国。
 (中央)こーじシェフがモンテセイとバティステッレとのアッビナメントを考えて用意したアンティパスト・ミスト。セッピア・ネロ&ジャガイモとインゲン豆のジェノヴェーゼ&トンノと白インゲン豆と赤玉ネギのクロスティーニ3種類とサラーメ。こーじシェフは1月末から3月頭まで休暇を取ってイタリアに渡り、現地のワインスクール「Accademia dei vini」の第24期生としてイタリアワインをみっちり学んできましたので料理とワインのアッビナメントについても今まで以上にレベルアップしている訳です。
 (右)ロッコロ・デル・ドゥルロに合わせて海老のリゾット。こーじシェフ曰く「剥き小海老なんで殻から出る旨味は無くて味付けはほぼアンチョビだけなんです、こんなシンプルな料理を出していいのかな~っと思いながら出しちゃいました」、いえいえ、シンプルの極みとも言えるこのリゾットがメチャ美味でしたよ!

  少人数でのアット・ホームな感じの会でしたがエエもん呑ましてもらってエエもん食べさせてもらいました。今月で3周年を迎えるBRAVURAさん、4年目もヨロシクお願いしますね。

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