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第2回アントンnight ピエモンテ編

  京町堀の老舗ナポリ料理店「Ristorante e Pizzeria Santa Lucia(サンタ・ルチア)」の看板ソムリエのアントン尾畑さんが他店のシェフとコラボするイベント「アントンnight」の第2回目、ピエモンテ編が開催されました。アントンさんも主要メンバーであるA.V.Iが先日11/24に200種類以上ものピエモンテワインを揃えた「アヴィノフェスタ ピエモンテ州」を中之島中央公会堂で開催した余勢を駆ってのピエモンテ編という訳です。
  コラボするシェフは第1回目カンパーニア編に引き続いて岸里「Linea7(リネア・セッテ)」の梅っちさんこと梅尾オーナーシェフ。ピエモンテ州モンティチェッロ・ダルバにある「CONTI ROERO(コンティ・ロエロ)」で修行した梅っちさんの本領発揮です。

  <ワインリスト>
1.コッポ「ルイジ・コッポ・ブリュットNV」
2.ジョヴァンニ・アルモンド「ロエロ・アルネイス ヴィーニャ・スパルセ2012」
3.ラ・ライア「ガヴィ2011」
4.G.D.ヴァイラ「ドルチェット・ダルバ2010」
5.キオネッティ「ドルチェット・ディ・ドリアーニ サン・ルイージ2010」
6.ブライダ「バルベーラ・ダスティ モンテブルーナ2011」
7.カッシーナ・ロエラ「バルベーラ・ダスティ・スーペリオーレ サン・マルティーナ2008」
8.マウロ・ヴェリオ「バローロ ヴィネート・アルボリーナ1997」
9.ラ・スピネッタ「バルバレスコ ヴィネート・スタルデリ2004」
10.カ・デル・バイオ「モスカート・ダスティ101 2012」

  最初のスプマンテと最後のヴィーノ・ドルチェ以外は、白ワイン同士、ドルチェット同士、バルベーラ同士、ネッビオーロ同士で呑み比べできるように構成されています。この辺りが並のワイン会とは違うのです。

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  (左)ルイジ・コッポ・ブリュットの詳細は昨年の「TRATTORIA LAMPIA」でのメーカーズディナーの記事に書きましたが、ロンバルディア州から買い付けてくるピノ・ネロ100%のブラン・ド・ノワールらしいふくよかさとドライさがあります。やはり何度呑んでも美味しいです。
 (中央)ジョヴァンニ・アルモンドはロエロ地区モンタ・ダルバ村に1978年に創立し、ステンレスタンク熟成のものと小樽を併用したものとの2種類のロエロ・アルネイスを生産していてヴィーニャ・スパルセはステンレスタンク熟成の方。適度な膨らみと白い花や白桃を連想させる香り、奥の奥の方にほのかな甘味も感じます。ラ・ライアは創設からまだ10年程という新興生産者ながらもデメテールの認証を受けてビオディナミに取り組んでいて、今回のスタンダードなガヴィの他にガヴィ・リゼルヴァと単一畑「ピセ」の古樹ブドウのガヴィ・ピセの計3種類のガヴィを造っています。すごくミネラル豊かでロエロ・アルネイスと呑み比べることでシャープさもはっきり感じます。
 (右)ヴァイラは「美味しくて安全清潔で美しいワイン造り」をモットーに掲げてピュアで曇りのないワインを造っている生産者で、その通りにピュアな印象のドルチェット・ダルバです。キオネッティはドルチェットのワインだけを造り続けている生産者で当主クイント・キオネッティ老は絶対にバリックを使わないという方針を貫徹しています。すごいボディ、圧倒的な存在感、例えるなら水戸黄門の印籠の前に平伏すかのようにその威厳に圧倒されます。とんでもないドルチェットです。

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 (左)ブライダはコッポと並んで、ピエモンテ地元民が日常的に呑む安バルベーラとは一線を画するモダン・バルベーラを生み出して世界にバルベーラの存在を知らしめた立役者。モダン・バルベーラの特徴がバリック熟成であり、ブライダの最高級キュヴェ「アイ・スーマ」「ブリッコ・デル・ウッチェローネ」はバリック熟成ワインですがこのモンテブルーナはあえて伝統的な大樽熟成させたワイン。アントンさんが「ブライダのワインで一番好きなワイン」と言うワインです。カッシーナ・ロエラは以前に「お酒・料理 玉ねぎ」での郷土料理会で呑んですっかりファンになった生産者。その時呑んだラ・ロヴェッレは複数の畑や樹齢の若い樹のブドウで造られるワインでしたが今回は単一畑「サン・マルティーノ」のブドウだけで造る上級キュヴェ。アルコール分が15.5%もあるとは思えない柔らかさです。
 (中央)マウロ・ヴェリオは元々は大手生産者へのブドウ供給農家だったのがお隣さんのエリオ・アルターレの助言で自社醸造に切り替え。ラ・モッラ村にある単一畑「アルボリーナ」のネッビオーロで造るこのワインをアントンさんは当日抜栓してデキャンタージュ。深く、まさに襟を正して呑むべき偉大なバローロです!ラ・スピネッタはサイのエチケッタがあまりに有名な超大物生産者。バルバレスコには「ヴァレイラーノ」「スタルデリ」「ガッリーナ」の三つの単一畑のワインがあり、スタルデリは最も男性的なバルバレスコと言われています。アントンさんは前夜に抜栓してデキャンタージュ。マウロ・ヴェリオのバローロと比べて明るいイメージですね。今回の全ワインの中でも1桁違う価格、2番目に高いマウロ・ヴェリオのバローロの約2倍という高級ワインなだけに流石の美味しさですがマウロ・ヴェリオのバローロがその素晴らしさに比して随分とお得な価格であると言えます。
 (右)カ・デル・バイオは単一畑のバルバレスコの造り手ですが今回は〆の甘口ワインとしてモスカート・ダスティが登場。101というのは畑の区画番号だそうです。

  ワインとのアッビナメントを考えてアントンさんと梅っちさんが入念に打ち合わせを行ったという特別コース料理です。

1.菊芋のムースとフリッタータ
2.バッカラ・マンテカート
3.ピエモンテの伝統的前菜
4.タヤリン・アル・タルトゥーフォ
5.牛頬肉と牛脛肉のブラッザート
6.ブネ(又はボネ)

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 (左)エスプレッソのカップに入っているのが菊芋のムース。菊芋は見た目が生姜によく似ていて、通常の芋と違ってデンプンをほとんど含まずイヌリンという多糖類を主成分としています。ムースとの説明ですがスプーンですくってみたら温かいポタージュですよね(笑)。フリッタータには玉ネギがたっぷりと入っています。菊芋と玉ネギの自然な甘味がルイジ・コッポ・ブリュットのドライさを引き立たせます。
 (中央)baccalaバッカラとは塩漬けしてから干した鱈のことで(ちなみに塩漬けしていない干し鱈はstoccafisoストッカフィソと呼ぶ)、水に浸して塩抜きしたバッカラを煮込んでペースト状に練ったものがバッカラ・マンテカート。ヴェネト州を中心に北イタリアの代表的前菜で海に面していないピエモンテでは魚と言えば川魚かこのバッカラだそうです。
 梅っちさんの得意料理の一つであるピエモンテの伝統的前菜は諸般の事情により写真無し。
 (右)ピエモンテ州にはタルトゥーフォ・ビアンコ=白トリュフの名産地アルバがあり、アルバ産白トリュフの最高に贅沢な食べ方が極細パスタのタヤリンにバターソースを和えて白トリュフをたっぷり削りかける食べ方です。流石に予算的に白トリュフは無理なので黒トリュフでの再現となります。タヤリンは市販品も流通していますがLinea7のタヤリンはもちろん自家製の手切り。チキンラーメンの麺か錦糸卵のような細さですが卵黄たっぷりの濃い味のタヤリンに発酵バターの豊かな風味がまとわり、黒トリュフの妖艶な香りがバルベーラとともに至福の世界へと誘います。

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 (左)ブラッザートとは赤ワイン煮込みのことです。煮込み用ワインにバローロを使う場合を特にブラッザート・アル・バローロと言います。今回のブラッザートの煮込み用ワインについて聞き忘れましたがバローロ&バルバレスコとの相性は抜群でした。
 (右)ブネ又はボネはカカオ風味のプディングでパンナコッタと並ぶピエモンテの定番ドルチェ。

  ピエモンテワインの世界にKOされました。個人的に最も印象に残ったのがキオネッティのドルチェット・ディ・ドリアーノ サン・ルイージでした。バローロとバルバレスコというネームヴァリューが確立しているネッビオーロ、ブライダやコッポによって世界的に認知されるようになったバルベーラと比べて認知度は低いままですがコツコツと凄いドルチェットを造り続けている生産者はいるのですね。

  来年2月頃に開催予定の第3回では私も大好きなあの郷土料理店とのコラボが実現するかもしれません。そのお店のオーナーシェフはシニアソムリエでもあるのですが、アントンさんがまた違った角度からワインを合わせるというのがメチャクチャおもしろいです。是非とも実現してほしいです!


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