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大阪初!?グラッパ生産者の会

  イタリアワインの生産者イベントは珍しくありませんがグラッパの生産者の会、それも業界向け試飲会ではなく一般消費者向けの会となると聞いたことがありません。実現すれば大阪初ではないかという超マニアックな会がとうとう実現しました。そんなイベントを企画・実行するのは「LA VINERIA BRAVURA(ラ・ヴィネリア ブラヴーラ)」のタク店長しかいないですよね(爆)。そして参加者を公開募集することなく定員12人が満席になったそうで、流石にBRAVURAのお客さんはツワモノ揃いです。
 
  ここでグラッパについて復習。イタリア産の蒸留酒であり、ワイン用のブドウの絞り粕(ヴィナッチャ)を蒸留して造るブランデーです(ワインから蒸留したブランデーはアクアヴィーテ・ディ・ヴィーノ又はアクアヴィーテ・ディ・ウーヴァ)。同様のブドウ絞り粕から造るブランデーは、フランスではオー・ド・ヴィー・ド・マール、スペインではオルッホ、ドイツではトレスターブラントと呼ばれています。
  ヴィナッチャを蒸留器の中に入れて蒸気又は湯煎によって温めることでヴィナッチャ中のアルコール分を揮発させ、発生した蒸気を冷却して液体化するとアルコール分の高い蒸留酒が生まれる訳です。蒸留器にも連続式蒸留器と非連続式(単式)蒸留器とがあり、また、蒸気式でも湯煎式でもない直火式蒸留を現代において唯一行っていたのが2008年に亡くなった伝説の職人ロマーノ・レヴィ氏です。

  今回やって来たのはピエモンテ州にあるディスティッレリア・グアルコ(グアルコ蒸留所)の6代目ジョルジオ・ソルダティーニ氏。幼い頃から4代目当主であった祖母スザンナさんの手伝いをしていて、ヴェネト州コネリアーノのグラッパ学校にて学び蒸留専門家の修士課程を卒業、現在は5代目当主の父アレッサンドロさんと妹マルチェッラさんと蒸留所を経営しています。グアルコ蒸留所ではグラッパ及びグラッパベースのリキュールを合計12種類も製造していて、そのうち何種類かを呑んだことがあります。OPIUMで呑んだ「カッフェ」もグアルコ蒸留所のものでしたね。グアルコ蒸留所では長年の付き合いのあるワイナリーから新鮮なヴィナッチャを購入し、湯煎式の非連続式蒸留器で蒸留しています。蒸留し終わったヴィナッチャは後の蒸留の燃料に再利用されます。一回の蒸留に200㎏のヴィナッチャを使い約10~15リットル程のグラッパが出来るそうです。

  食後酒のイベントなので通常のワインイベントよりも遅い21時スタート予定でしたが30分押しの21時30分にスタート。当然ながら食事はその前に済ませての参加です。
  試飲アイテムは以下の4種類。グアルコ蒸留所のグラッパは、単一品種タイプ・熟成タイプ・アロマタイズドタイプ・グラッパベースのリキュールの4タイプに大別され、各タイプから1種類ずつ試飲という訳です。

1.グラッパ・ディ・コルテーゼ(単一品種タイプ)
2.グラッパ・ストラヴェッキア(熟成タイプ)
3.グラッパ・アッレ・クアトロ・エルベ(アロマタイズドタイプ)
4.ミエーレ(グラッパベースのリキュール)

  最初にグラッパのテイスティング方法についてジョルジオさんからレクチャー。「先ずは色を見て。香りを嗅ぐのにワインみたいにスワリングする必要は無いね。口の中で回すようにして飲み、口内の余韻を感じながらもう一度香りを嗅ぐ」

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 (左)通訳はインポーターのパシフィック洋行株式会社の前田さん。
 (中央)グラッパ・ディ・コルテーゼとストラヴェッキア。コルテーゼ(アルコール分40%)は蒸留後にステンレスタンクで6ヵ月熟成させてあり、柑橘系の繊細な香りとスッキリ感が特徴的。ストラヴェッキア(アルコール分42%)はオヴァーダ産ドルチェットのヴィナッチャを蒸留後にスロヴェニア産大樽で2年熟成させているので麦わら色をしていてボリューム感もあり、グラッパを呑んでいるという満足感を得られます。ジョルジオさんがストラヴェッキアに合うフォルマッジョは熟成したパルミジャーノやテストゥンだろうと言うのも納得。
 (右)クアトロ・エルベとミエーレ。クアトロ・エルベ(アルコール分49%)は「4種のハーブ」という意味の名の通り、自家有機栽培のルタ&ルイザ&ペッペラ&シダの4種類のハーブをドルチェット&バルベーラのヴィナッチャを一緒に蒸留したグラッパに漬け込んであります。アルコール分が49%とやや高い目なのはハーブ由来の鮮やかな緑色を活かすために高いアルコール分が必要だからだそうです。4種類のハーブが入り混じった香りが「何かの香りに似ている、これは何の香りだ?そうだ整髪料の香りに似ている!?」というおもしろい会話がなされました(笑)。ミエーレ(アルコール分42%)は、元々のアルコール分が60%もあるグラッパに水と20%の百合蜜をブレンドしてあり、ポワ~ンとする優しい甘さです。


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 グラッパ・ディ・コルテーゼのボトル(左)とクアトロ・エルベのボトル(右)です。

 この日は通訳業はお休みの高岡ソムリエから「ネッビオーロのヴィナッチャでのグラッパは造らないのですか?」という質問があり、ジョルジオさんの返答は「グラッパはヴィナッチャの鮮度が命、オヴァーダでは新鮮なネッビオーロのヴィナッチャが手に入らないのでグラッパ・ディ・ネッビオーロは造っていない。ちなみにグラッパ・ディ・バローロという名称は正しくないと思っている。ネッビオーロ100%の赤ワインを法定熟成期間以上熟成させて初めてバローロDOCGを名乗れるのであって、ヴィナッチャの時点ではあくまでネッビオーロのヴィナッチャであってバローロのヴィナッチャではないからね」。

  食後酒文化普及委員会としてグラッパを頻繁に呑んでいる私ですが、グラッパの詳細な製法やその歴史についてあまり考えずに呑んでいたので今回のイベントは目から鱗な話が多かったです。


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