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初めてのワールド・シェリー・デイ

 5/26は、シェリー(シェリーは英語で、スペイン語ではJerezへレス)の原産地呼称制度が認められて80周年の日であり、80周年を記念して「初めてのワールド・シェリー・デイ」イベントが世界中で開催されました。ちなみにイベントは何もバルやレストランでシェリーを呑むことに限定されず自宅で呑むのもアリですし、5/26当日だけでなくてもアリなのです。なので私も2ヵ月程前から自宅呑みのワインをスティルワインからシェリー中心にシフトしていました。
 京町堀のスペインバル「Ricardo(リカルド)」でも5/26当夜に8種類のシェリーが1杯500円で呑めるイベントが企画されました。

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↑この日のために佐々木オーナーが選び抜いた8種類のシェリー達が今夜の主役。フィノ、マンサニージャ、アモンティリャード、オロロソ、クリーム、モスカテル2種類、ペドロ・ヒメネスというラインナップです。

  ここでシェリーについて復習。シェリーの原産地はスペイン南部のアンダルシア地方カディス県にあるへレス・デ・ラ・フロンテラとエル・プエルト・デ・サンタ・マリアとサンルーカル・デ・バラメダという3つの町で形成される三角地帯及びその周辺部に限定されています。なのでその他のエリアで同じ製法で造ってもシェリーと名乗ることは認められていないのです。
  シェリーもブドウ原料である点で白ワイン(スティルワイン)と同じですが、ブランデー添加するので酒精強化ワインに分類されます。辛口シェリーの原料ブドウはパロミノ種、甘口シェリーの原料ブドウはモスカテル種、ペドロ・ヒメネス種しかなく全部で3種類だけです。辛口シェリーはフィノとオロロソに大別され、フィノもオロロソもアルコール発酵終了後にブランデー添加で酒精強化し、ソレラタブラと呼ばれる樽に入れて熟成させるのは共通しています。このソレラタブラを積み上げていくシェリー特有の熟成方法はソレラシステムと呼ばれます。フィノはアルコール分が15%前後になるまで酒精強化をし、オロロソはアルコール分が17%以上になるまで酒精強化をします。樽一杯になるまで発酵液を入れてないので樽の上部の隙間には空気があり、フィノの場合はこの空気と液面とが触れることでフロール(仮性産膜性酵母)が発生し、フロールが酸化を防ぎながら熟成していきます。オロロソはアルコール分が高いのでフィノのようにフロールが発生せず、酸化熟成して濃い褐色になります。
  同じフィノタイプでもサンルーカル・デ・バラメダでだけで造られるのがマンサニージャ。途中までフィノとして熟成しながらブランデー添加によって17%前後にまでアルコール分を上げることで途中からフロールが無くなり酸化熟成したものがアモンティリャード。このためアモンティリャードはフィノとオロロソの両方の特徴を持っていると言われます。アモンティリャードに甘口のペドロ・ヒメネスをブレンドしたものがミディアム、オロロソにペドロ・ヒメネスをブレンドしたものがクリームと呼ばれます。この他にもパロ・コルタド等々色々なシェリーがあります。

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↑ポテトのアリオリと平アジのマリネ、そしてレブヒート(左)。レブヒートとはシェリーと炭酸飲料で作るカクテルのことでRicardoではマンサニージャとスプライトで作ります。
 クリームとヴァニラアイスのペドロ・ヒメネスかけ(右)。ヴァニラアイスにペドロ・ヒメネスは最強のカップルです。ヴァニラアイスだけだとお子様向けデザートのイメージですがペドロ・ヒメネスをかけるだけで大人の極上デザートに変身するのです。

  この2ヵ月間、自宅でシェリーと色々な料理とを合わせてみましたがシェリーはワインよりも料理との相性の幅が格段に広いことを確信しました。例えば、海辺の町サンルーカル・デ・バラメダで造られるマンサニージャはミネラル豊かで魚介との相性は抜群ですし、どんな料理とも合わせられます。オロロソは中華料理の酢豚や麻婆豆腐と完璧にマッチしますし、ドミグラスソースのハンバーグや欧風カレーともイケます。そして意外にもポン酢とも合うのです。ポン酢をかけた冷や奴とちょい冷やし目のオロロソは自宅での定番と化しそうです。
  また、シェリーの良いところはワインよりも開けてからの日持ちが長いところにもあります。冷蔵庫に入れて保存すれば1週間は余裕で持っています。

  唯一にして最大の問題はシェリーを取り扱っている酒屋の数が絶対的に少ないことです。大阪市内のデパ地下の酒販コーナーを回ってみましたがほぼ全滅です。私の知る限り大阪市内で最も取扱い種類が多いのは西区江戸堀にある「TAKAMURA(タカムラ)」です。成城石井でもよく購入するのですが店舗ごとの取扱い種類にかなりバラつきがあり、お薦めはあべのキューズモール店です。

以前からたまに呑んでたシェリーですが今回の「初めてのワールド・シェリー・デイ」イベントを通じてシェリーの世界に何歩か踏み込むことができました。日本でのイベント企画・広報に尽力された東京のお師匠に感謝申し上げます。

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