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8ヵ月ぶりのSemplice

  昨年10月の訪問から何と8ヵ月も空いてしまった中書島「Semplice(センプリチェ)」でのランチ会です。今回はいつものメンバーではなく初対面の方2名を含む4名でカウンター席を予約していました。

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↑西山オーナー夫妻だけで切り盛りするお店なのでこの日も予約は我々4人を含めた3組8人で受付終了。

<6月のランチコース>
1.岩もずくとモッツァレラ 生ハムとバイ貝
2.本日のサラダ トマトのソルベ 豆苗と春キャベツのクリーム
3.鶏クリームを詰めたトルテッリ ニラと豆のソースと生アスパラガス
4.伝助アナゴと青菜のタリオリーニ スナップエンドウのピューレを添えて芽紫蘇の香りで
5.時鮭のロースト 新ジャガイモのコンソメと空豆
6.茨城産雄鴨胸肉と新ゴボウ 新玉ねぎのエキスとウイキョウ新芽
7.ライムのソルベとアヴォカドのクリーム

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 (左)もずくとモッツァレラ、生ハムとバイ貝という何の繋がりも無いし合うとも思えない食材同士が見事にマッチングしています。
 (右)見た目に鮮やかで旬を感じ、食べて斬新、ワインが欲しくなる名物サラダは健在。

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 (左)トルテッリの中には丸鶏を牛乳とカシューナッツで煮込み臭味消しで胡麻油を極少量加えた特製の鶏クリームが入っています。毎回思うのがこのトルテッリの中身だけでもワインの極上のアテになるなということ。ソースはニラと豆とマッシュルームを煮出したソースとのこと。
 (右)魚によって塩を打った方が良い魚と打たない方が良い魚とがあるそうで伝助アナゴは塩を打たずに表面をバーナーで炙ってあります。青菜、スナップエンドウ、芽紫蘇と緑が全開のこのパスタ、食せばもちろん口内が緑に染まります。

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 (左)初夏に水揚げされる時鮭(=ときしらず)は低温調理したのかと思う程にしっとりとした火入れですがこの火入れをローストで実現しているところがスゴイ!クミン風味のジャガイモのおやき、摩り下ろした新ジャガイモに利尻昆布出汁を加えて作ったコンソメも超美味。
 (右)茨城産の雄鴨の胸肉を10日間寝かせてからローストに。雌鴨の方が高価で雄鴨は雌鴨の半値とのことですが雄鴨でも十二分に美味いですよ。

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 (左)アメリカンチェリーとライムのソルベとアヴォカドのクリームとを合わせた涼し気なデザート。
 (右)食後のコーヒーと小菓子。

  ワインは西山シェフと相談しながら決めたボトル3本。いつものメンバーと違うためワインのお好みが分からず、西山シェフから「ラディコン入ってますよ」と言われても果たしてラディコンのようなマセラシオンした白ワインがお好きな方々なのか判別つかないので聞いてみたら「以前からラディコンを飲みたいと思いつつ飲む機会無かったので是非とも飲んでみたい!」となりラディコン抜栓となりました。

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↑右からヴェネト州のフォンガロ「レッシーニ・ドゥレッロ グラン・キュヴェNV」、フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州のラディコン「オスラヴィエ2006」、ピエモンテ州のボルガッタ「バルベーラ・デル・モンフェッラート2011」。
  昨年10月に呑んだ同じフォンガロのレッシーニ・ドゥレッロ・リゼルヴァと比べてスタンダードなグラン・キュヴェですがそれでも十分に美味しいです。
  初めてラディコンのワインを飲んだお三方はちょっとビックリしていた様子。
  今回初めて知った生産者がこのボルガッタ。国際市場を意識してバリック熟成をしているモダンで派手なバルベーラと真反対のピエモンテの地ワインとしての素朴なバルベーラの姿をそのまま追及したワインです。これこそバルベーラ本来のすっぴんな美味しさなのですね。

  改めて西山シェフの心技体の充実振りを体感。まさに同年代の誇りです!


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秋のSemplice さらにキレ味増す料理

  2月4月7月に続く今年4回目の中書島「Semplice(センプリチェ)」でのランチ会。最初に言ってしまいますが今回はこれまでのベストを更新する内容でした。珍しい素材もふんだんに使われているのですがそれ以上に西山オーナーシェフの心技体の充実振りが料理に表現されているように感じました。夜はこれまで7400円コースだけだったところに来年1月から新たに1万円コースも加わるそうで、西山シェフはその理由をより良い素材を仕入れられる環境が整ったからだと言いますが素材だけでなく素材を調理するご自身についても今まで以上の自信が出来て、それがランチコースの美味しさにも繋がっているのではないかと思う次第です。

<ランチコース>
1.モッツァレラと椎茸マリネと熟成但馬牛肉&生ハムと焼きイチジクと揚げレーズン
2.本日のサラダ カボスのソルベとパプリカクリーム
3.ツナペーストを詰めたトルテッリ 焼きナスとキノコ トマトのスープ
4.サンマとトウモロコシと万願寺唐辛子のタリオリーニ 青柚子の香り
5.熟成させた鰆 バターナッツとオリーヴ粉末と生姜エキス
6.さわやか富士の鶏と白肝クリーム 焼き冬瓜
7.ピオーネとチョコレート スパイス香るジェラート

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 (左)お付き出し2種盛りは北海道産モッツァレラと生ハムとを使うのがお決まり。左の方は、モッツァレラの上に赤酢でマリネした椎茸&タタキ状の熟成但馬牛&花穂紫蘇が重なっています。この椎茸の味の濃い~こと濃い~こと。さぞかし原木椎茸のエエのんだろうと思ったら「原木椎茸ではなく菌床栽培の椎茸なんですが日本で一人だけしかやっていない方法で菌床栽培している人の椎茸なんです」と驚きの回答が。花穂紫蘇も香り高いです。右の方は、生ハムの下に焼きイチジクと揚げレーズンが隠れています。カリッサクっに揚がったレーズンの揚げ方を西山シェフに質問すると「僕が揚げたんじゃないんです。レーズンをそのまま揚げると糖分が多いので焦げてしまうんですが真空状態にして沸点を下げてから糖分が焦げ付かないように揚げたレーズンを仕入れていまして、これを自家製でやろうとすると何百万円もする設備が必要になり、えらい高いレーズンになってしまいます」とのこれまた驚きの回答が。
 (右)本日のサラダは毎回どんなアレンジで来るのか大きな楽しみの一つで、今回は削りリコッタ・サラータとカボスで作ったソルベを振り掛け、パプリカクリームを添えたサラダ。カボスの苦味と酸味が絶妙の大人のサラダですね。美味しい野菜の中でも特に気に入ったのがキュウリ。今日の晴天のように青臭さ皆無の晴れやか爽やかなキュウリでした。

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 (左)トルテッリに詰めるツナペーストを作るのにツナを自家製するところから始めるというこだわり様。自家製ツナにカシューナッツと極少量のミルク、そして魚介の臭み消しにパプリカパウダーを加えて練った超美味ツナペーストはパスタの詰め物としてだけで食べるにはあまりに勿体無い、スライスバゲットに塗ってクロスティーニにして食べてみたいですよ。そしてトマトのコンソメスープ的な琥珀色をしたスープの製法も質問してみると、ドライトマトの戻し汁をヒヨコ豆の戻し汁で割ったものだとのこと。「ヒヨコ豆の戻し汁はそれ単体だと印象薄いんですが何かを割るのに使うと凄い力を発揮するんですよ」と西山シェフの言。そう言えば初訪問の時に食べたトルテッリの紅芯大根コンソメにもヒヨコ豆の戻し汁が使われていましたね。キノコはプルロット(フランス産の平茸)と松茸、そして上に添えられたレッドソレル(スイバ)も良いアクセントになっています。
 (右)日本人はサンマ大好きなのでサンマを使ったパスタ自体は珍しくありませんがこんな表現方法もあるのだと感動するサンマのタリオリーニ。生のサンマの身をサンマの肝で和えてから表面をサッと炙り、後はタリオリーニの熱が加わるだけなので状態はティエピド(生温かい)。こちらにも長野県産のクリフウセンダケという珍しいキノコが入っています。ティエピドのサンマ、香りの青柚子、ピリッとした辛味の万願寺唐辛子、甘味のトウモロコシ、サルサがよく絡まるようにあえて麺幅を不均一に手切りしたタリオリーニが一皿の中で完璧に一体化しているのです。

  魚料理の写真を何と痛恨の撮り忘れ!調理法だけ説明すると、鰆を7日間熟成させて8日目になってようやく皮目をサッと炙って身の方にも極めて丁寧な火入れをして提供されました。熟成によって身の歯応えは失せますがネットリとした食感となり旨味が凝縮され、口内で繊維が自然とほどけていきます。そう、「ほどける」としか言い様が無いです。

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↑静岡県富士宮市にある青木養鶏場のブランド鶏「さわやか富士の鶏」の肉とその白肝を使用。見ての通り鶏肉の断面が綺麗な薄ピンク色で、植物性タンパク質の飼料で育てた鶏肉自体の品質の良さと西山シェフの火入れの妙とが合わさってなせる業(わざ)。先に皮を香ばしく焼いて我々の食べるスピードを見ながらじっくりゆっくりと火入れしていったそうです。この美しさはまさしく「乙女の柔肌」。下に敷いた冬瓜も富士の鶏の骨でとった出汁で炊いてからソテーしてあります。

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 (左)スパイスの効いたジェラートにチョコレートソースと極薄スライスしたピオーネを添えたドルチェ。
 (右)最後は定番の小菓子とコーヒー、そしてKさんのイタリア土産の美味しいウエハースで。

  ワインは前回に引き続き今回もワインコレクターMさんが西山シェフの料理に合いそうなワインをセレクトして持ち込んで下さいましたのでお店ではスプマンテをオーダーすることに。見ているだけで楽しくなるワインリストもリストに記載していない新入荷品が増えてきたので近々書き直しを予定しているとかでリストにまだ記載していない珍しいスプマンテをお薦めしてもらいました。

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 ↑ヴェネト州のフォンガロ「レッシーニ・ドゥレッロ・リゼルヴァ2008」。フォンガロはレッシーニ山の麓ロンカにて約40年前からビオロジック農法を実践しているカンティーナで、同社のワインの輸入が途絶えていた時期があったそうですが現在はイタリア商事株式会社が輸入しています。レッシーニ・ドゥレッロは土着品種ドゥレッロ100%もしくは主要品種に使って造るスプマンテで、シャルマー方式(ステンレスタンク内二次発酵方式)で造るカンティーナが多い中、フォンガロではメトード・クラシコ(瓶内二次発酵方式)のレッシーニ・ドゥレッロしか造っていません。レッシーニ・ドゥレッロ・リゼルヴァはヴェローナの北東郊外にある畑とレッシーニ山塊の麓にある畑のドゥレッロをブレンドして超長期瓶内二次発酵を行うフォンガロのフラッグシップワイン。裏エチケッタの表記を見ると、2008年に収穫したドゥレッロをステンレスタンク内で一次発酵させてワインを醸造し、2009年6月30日に酵母と共に瓶詰めして瓶内二次発酵開始。瓶内二次発酵を終えて動瓶によって澱を集めてズボッカトゥーラ(=澱引き)したのが2013年10月23日となっています。これだけの手間暇掛けられたレッシーニ・ドゥレッロですからもちろんお値段もそれ相応ですし味も並のレッシーニ・ドゥレッロとは比較になりません。厚みが全然違います。

 ここからMさんの秘蔵ワイン三連発↓当初はヴォドピーヴェッツとモンキエロ・カルボーネの2本がカウンター上に並べられたのでこの2本だけ持参なさったのだと思っていたのですが、私が「メイン料理は鶏肉ですしピエモンテのネッビオーロかシチリアのエトナ・ロッソとかが合いそうですね」と言ったらMさんが「エトナ・ロッソあるよ」と言ってイ・ヴィニェーリを取り出してきたのにはビックリしました(笑)。

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 (左)フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州のヴォドピーヴェッツ「ヴィトフスカ・ソーロ2010」。石灰岩の岩盤を砕いて表土を戻して畑にした区画で栽培されたヴィトフスカ100%使用。ヴォドピーヴェッツのヴィトフスカはこれまでにも何度か呑んできましたが今回が最上です。染み入る、ただただ滋味深い。
 (中央)ピエモンテ州ロエロのモンキエロ・カルボーネ「バルベーラ・ダルバ モンビローネ2003」。今年4月に私にAldoアルドのイタリア名をくれたフランチェスコ・モンキエロ氏が醸造学校を卒業してモンキエロ・カルボーネを手伝うようになったのが1995年のことなので2003年というとお父さんのマルコ・モンキエロ氏がバリバリの頃のヴィンテージですね。現在は株式会社アルトリヴェッロが輸入していますがこのワインはもちろん別の会社が輸入したものです。コルクがかなりフカフカになっていて抜栓するのに西山シェフに悪戦苦闘してもらう羽目に・・・。思った以上に熟成が進んでいて全ての角が取れてまろやか~滑らか~、黒蜜のようなニュアンスもありました。
 (右)シチリア州のイ・ヴィニェーリ「エトナ・ロッソ ヴィヌぺトラ2006」。イ・ヴィニェーリはベナンティやグルフィのコンサルタントを務めているサルヴォ・フォーティ氏が自分で起こしたカンティーナで、フラッグシップワインであるこのヴィヌぺトラには所有する畑の中でも最も樹齢の高いネレッロ・マスカレーゼとネレッロ・カップッチョに極少量のアリカンテと謎のフランス品種をブレンドしているようです。エトナ・ロッソらしい綺麗さを持ちながら大地のエキス分を凝縮濃縮したようなどっしり感もあり、エトナの奥深さを感じました。

  グラッパの品揃えが豊富なことは知っているのでデザートワインはどうなのかなと思って西山シェフに尋ねてみるとスゴイ光景を見ることになりました↓

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↑デザートワインだけで9種類。グラッパの種類もどんどん増えていっているので食後酒全体で今や20種類以上もあるとか!圧巻なのは左端にあるラ・ビアンカーラのレチョートのマグナムボトル。

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 ↑私が選んだのはトスカーナ州パンツァーノ・イン・キァンティのファットリア・モンタリアーリ「ヴィン・サント・デル・キァンティ・クラシコ1995」。注目のインポーターであるエヴィーノが輸入しているのがこれを選んだ一番の理由です。

  毎回毎回、こんなスゴイ料理を作るシェフが同年代であることに驚きつつ誇らしく思います。

夏のSempliceと唯一無二のスプマンテ

 2月4月に続いて今年3回目の中書島「Semplice(センプリチェ)」に行って来ました。前回訪問が風邪引きのために鼻が機能しておらず西山オーナーシェフの料理を100%味わうことができなかったので今回はリベンジとなります。

<ランチコース>
1.モッツァレラとジュンサイとトマト&生ハムと万願寺唐辛子と甘鯛
2.本日のサラダ スイカとミョウガのソルベ&トマトとフロマージュ・ブランのクレマ
3.枝豆のプレを詰めたトルテッリ タコの柔らか煮とキュウリと干しダコのスーゴ
4.鯛と冬瓜と芽紫蘇のタリオリーニ
5.ノドグロにナスとニンニクのクレマ添え
6.南の島豚の熟成腿肉のアッロースト 焦がし野菜のエキスと焼きトマト
7.メロン キュウリとミルクのジェラート 煎茶とパッションフルーツのゼリー
※追加でサブレ・ド・ヴィッサン

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 (左)生ハムの下に万願寺唐辛子と3日間熟成させた甘鯛が隠れているのですがネットリとした食感の甘鯛と生ハムの塩気とが非常によく合っています。
 (中央)Semplice名物その1の本日のサラダは何とスイカとミョウガのシャーベットを上から振り掛けてあります。この発想もスゴイですが美味しいのがまたスゴイ。
 (右)トルテッリに詰められた枝豆のプレ(=ピューレ)の濃さが並ではありません、ただの枝豆ではないことは明らかです。干しダコで取ったスーゴ(=スープ)も滋味深い味わい。

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 (左)西山シェフに「鯛にはマリネか、脱水して旨味凝縮か、表面炙りのどれかをしてあるんですか?」と聞いたら「その全部をしてあります。塩をしてマリネしてから脱水させて表面を炙ってあります」との答えが。そしてこのタリオリーニをよ~く見てみると太さが不揃いなのです。パスタマシーンで製麺すると太さが均一になるのですがあえて不揃いにすることでサルサがよく絡まるように手切りしているそうです。
 (中央)Semplice名物その2の超低温調理の魚料理の登場かと思ったら今日は北陸からノドグロが入荷しているので超低温調理ではない調理法を選択したとのことで、非常に脂がのったノドグロなので皮目を香ばしくソテーして脂を閉じ込めてあります。カリッとした皮目の下からジュワッ~と脂が出てきて堪りませんな。
 (右)カラメルのような濃い色をした、焦がし野菜のエキスが凝縮したソースで綺麗な火入れの熟成豚肉をいただきます。

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↑恥ずかしながらドルチェとフォルマッジョと小菓子の記憶がありません。。。でもちゃっかり写真は撮ってるんですよねぇ・・・

  以前から西山シェフが「ワインの持ち込みも大丈夫ですよ」と言ってくれていたのでコレクターM氏が何と4本もワインを持ち込み、お店のワインリストからはスプマンテをオーダーすることに。「スプマンテはあまり変態的なモノは無いんです、1本を除いては」と西山シェフがサラッと言ったのを聞き逃しませんでした。と言うことは1本だけ変態的ワインがあるということですからよ~くワインリストを見ていると確かにありました!ヴィッラのフランチャコルタやハーデルブルク、ヴァレンティーノ・ゼロ・ブリュットといった優等生ワインの中に混じって超珍品ワインが。「京都に回ってきた5本の内4本を僕が買いました。ワインリストに載せてから1度もオーダーが通らないまま僕が自家消費してとうとう最後の1本となってしまっています。この次のヴィンテージはイマイチだったので購入してません」という西山シェフの大のお気に入り超珍品変態的スプマンテはこれです↓

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↑シチリア州のマルコ・デ・バルトリ「テルツァヴィーア キュヴェ・リゼルヴァ・ヴェッキオ・サンペリ」。マルサラの唯一無二なる生産者マルコ・デ・バルトリの長男レナートのカンティーナがテルツァヴィーアで、マルコ・デ・バルトリでマルサラと酸化熟成型白ワインのヴェッキオ・サンペリを造らない年にマルサラ用のグリッロを使ってスプマンテを醸造します。このワインはグリッロ100%で野生酵母にて発酵させた後2年間の樽熟成を行ってからグリッロのモスト(濃縮ブドウ果汁)を加えて瓶内二次発酵させます。そして、20年熟成のヴェッキオ・サンペリでドサージュを行います。こうして生まれた他に類を見ない唯一無二なるスプマンテ、香りは完全にマルサラの甘い香りです。第一印象は発泡しているマルサラ。でも徐々にスプマンテとしての顔が現れてきてマルサラの風味を持ったスプマンテとの印象に変わります。西山シェフの「最初はウォッとなるけど後から来る感じがクセになるでしょ」との言葉に納得です。これ程までに圧倒的な個性を持ったスプマンテはもちろん初めてです。「泡=シャンパーニュ」というような固定観念を持った人には絶対受け入れられないであろう、飲む人間を選ぶスプマンテです。
 
  さて、ここからM氏持ち込みのマニアックワインが続きます。最初のスプマンテの印象が強烈過ぎましたがこの4本も並のワインではありませんよ。

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 (左)フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州カルーソのカンテ「エクストロ・マルヴァジア」。フリウリの白ワインは温度高い目で呑む方が真価を発揮するタイプが多いですがこの白ワインに関しては温度低い目の方が断然イイですね。
 (右)トレンティーノ・アルト・アディジェ州のローズィ・エウジェニオ「リフレッソ・ローズィ2013」。カベルネ・ソーヴィニヨンとメルローとを50%ずつブレンドしたロザートなのですがボルドー品種なだけにしっかりタイプのロザートに仕上がっています。

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 (左)シチリア州のアリアンナ・オッキピンティ「チェラズオーロ・ディ・ヴィットーリア グロッテ・アルテ2010」。女性オーナーのアリアンナさんの造るワインはイタリアのナチュール好きなら誰しも虜になることでしょう、やはり西山シェフも大好きだと断言。まだまだ熟成するでしょうが今呑んでもメチャクチャ美味いです。
 (左)ピエモンテ州のジョヴァンニ・カノニカ「バローロ2005」。そしてもう1本、メチャクチャ美味い、美味くて当たり前のカノニカの熟成バローロ。贅沢過ぎますね。

  この日呑んだ5本のワインを野球の打線で表現するなら、1番のマルコ・デ・バルトリのスプマンテが初球をガツンと二塁打、2番のカンテが黒子に徹してしっかり三塁に進塁させ、3番のローズィが逆方向に綺麗に流し打ってのタイムリー安打。まだ粗削りな若き4番のオッキピンティが引っ張って弾丸ライナーの本塁打を放てば、5番を打つベテランのカノニカは綺麗な放物線を描く本塁打で続く。あまりに強力なワイン打線にやられてちょっと呑み過ぎてしまいました、それで最後のドルチェとフォルマッジョと小菓子の記憶が無いのです。

  ランチコースはディナーコースからの選抜。食べる程に西山シェフの料理の世界にハマっていき、そろそろディナーコースもいただいてみないといけませんね。とりあえず次回は10月にまたランチコースで4回目の訪問が決まっています。


至極のお酒のケーキ PATISSERIE.S

  NHK朝ドラ「まれ」がパティスリーが舞台のドラマなのでフランス菓子への欲求が増しています(笑)。大麦原料のアルコールが苦手なので「マッサン」の時はウイスキーを全く飲みたくならなかったというのに。
  よく行く靭公園周辺エリアには「W.Bolero大阪本町店」「Seiichiro,NISHIZONO」等の人気パティスリーがありますがそれらのお店のケーキを「まあ普通かな」と軽く言ってのける程のスイーツ命なG子さんに一番おススメのパティスリーを訪ねると京都四条にある「PATISSERIE.S(パティスリー・エス)」の名前が挙がりました。京都まで行くのが遠いなと思っていたところに阪急百貨店の地下にイベント出展するという情報を入手。これまで焼き菓子のみの出展はあっても生菓子も出展というのは初めてのことらしく、しかも吹田市岸部の「quai montebello(ケ・モンテベッロ)」との豪華コラボとのこと。

  日曜日の夕方に阪急百貨店に行ってみると意外にもまだまだケーキがたくさん残っていました。PATISSERIE.Sとquai montebelloの両方のケーキを買って食べ比べてみたいところですが両店ともケーキの単価が高いし一人で食べ切れる量にも限度があるので、以前にquai montebello出身パティシエのお店「acid racines(アシッド・ラシーヌ)」のケーキは食べたことがあるのを理由に大本命のPATISSERIE.Sのケーキだけを購入。

  結論から先に書きますと、圧巻の美味しさ!どのケーキにも洋酒をたっぷり使うのが中元オーナーパティシエのスタイルとのことですがまさしく至極のお酒のケーキです。acid racinesのケーキを食べ時に美味しいことは美味しいけどカルチャー・ショック級のズバ抜けた美味しさとまではいかないと感じましたがこれはカルチャー・ショック級ですよ。

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 (左)マール。フランスのマール(ブドウ絞り粕ブランデー)をたっぷり効かせてカシスを混ぜたバタークリームとルバーブを混ぜた黒糖バタークリームが層になった、今回の出展用に開発されたスペシャルケーキ。
 (右)ミルフィーユ。上段にマッカラン18年をたっぷり効かせたバタークリーム、下段にラム酒をたっぷり効かせたカスタードクリーム、そして天板のパイ生地は香ばしくキャラメリゼ。今まで食べたことのあるミルフィーユとは異次元の高みにあります。

  一つ一つのケーキに非常にインパクトがあるので一気にパクパクと何個も食べることはできません。我が家にこの至極のケーキを盛り付けるのに相応しい皿が無いのが悔やまれる。これは是非とも京都のお店まで行ってイートインで食べてみなくては。

春のSemplice

  2/11に初訪問してすっかり魅了された中書島「Semplice(センプリチェ)」。その時に次回の訪問の予約を入れていて2回目のランチ訪問となりました。ところが前日より風邪を引いてしまい、鼻がほとんど機能していません。せっかくの西山オーナーシェフの料理を100%味わうことのできないもどかしさを込めて記事を書いています。

<ランチコース>
1.モッツァレラとアスパラガスに桜海老ペースト和え&生ハムと鯛白子に木の芽ペースト
2.本日のサラダ グリーンピースとセロリのクリームとライムとヨーグルトのソルベ
3.越冬ジャガイモを詰めたトルテッリに焼き熟成豚と新玉ねぎと時期の山椒と山菜エキス
4.マナガツオとタケノコとスナップエンドウと花ワサビのタリオリーニ
5.ケンケンカツオと焼きタケノコと山芋と番茶エキス
6.Hola四元豚ロース肉に春キャベツのピューレとアーモンド粉末
7.フォルマッジョorドルチェ
8.食後のドリンクと小菓子

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 (左)きっと桜海老と木の芽の風味が爆発なはずのペーストなのにそれが感じられないとは残念無念・・・
 (中央)サラダの上にライムとヨーグルトで作ったソルベとペコリーノを振り掛けてあるのですがこのソルベの苦味が他に類を見ない程に個性的です。西山シェフに秘密を聞くと、ライムを丸ごとジューサーに入れるので皮や種からも苦味が出ているのだそうです。
 (右)熟成豚を具材にしたソースが美味なり。

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 (左)タリオリーニの上にのっているマナガツオの切り身は脱水シートで水抜きしてから表面をバーナーで炙っただけと言いますが得も言われぬ食感です。
 (中央)前回衝撃を受けたブリと同じくカツオの柵を40℃から50℃のエキストラヴァージンリーヴオイルに浸した超低温調理。温めるだけの感覚で表面ソテーしてから切り分けます。興味深いのが番茶エキスで西山シェフは「番茶エキスと言いますか番茶そのものです。京都らしい物であって、この辺りには御茶屋さんが多いので番茶を使ってみました」と事も無げに言います。
 (右)西山シェフは野菜を活かす達人であると同時に食感の達人でもあります。超低温調理の魚もさることながら肉の火入れも超一級、プルンプルンの感触の四元豚は官能的でさえあります。しかもこの日は但馬熟成牛肉に余剰があったとのことで一切れ付けてくれました。

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 (左)ドルチェも非常に魅力的でしたが大好物のコンテ24ヵ月熟成を選択。
 (中央)小菓子。
 (右)トレンティーノ・アルト・アディジェ州のポイエル・エ・サンドリが自家蒸留するアクアヴィーテ「ディヴィーノ」。

 ワインは今回も4人で3本空けました。正直どのワインも香りは全く分かっていません。

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 (左)ヴェネト州のモンテゼル「プロセッコ・スーペリオーレ コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ」。同店のマニアックワインリストに載っている3種類のプロセッコの中で最上級なのがコレ。
 (中央)ヴァッレ・ダオスタ州のメゾン・ヴェヴェイ・アルベール「ブラン・ド・モルジェ・エ・デ・ラ・サッレ2013」。ワインリストにもまだ載せていない最近入荷の西山シェフのお気に入りの白ワイン。株式会社ヴィナイオータの取扱いワインとしては幾分と大人しい目ですがそれでもそれ相応の個性のあるワインです。
 (右)ピエモンテ州のエルバルーナ「ドルチェット・ダルバ」。間違いの無い1本をセレクトしました。

  西山シェフに季節の素材についてあれこれ聞いていておもしろかったのが「6月は天然のスッポンの肉が柔らかくなって価格的にも養殖物よりも天然物の方が安くなるので天然スッポンを使っています」との話。次回の予約が6月ではなく7月末なので天然スッポン料理を食べることはできませんが「代わりにおもしろい物を仕入れときます」との言葉を楽しみにしておきますね。

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