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お昼ごはんLinea7

  岸里のイタリア料理店「Linea7(リネア・セッテ)」が1/21より昼営業を開始しました。と言っても梅っちさんこと梅尾オーナーシェフが料理する訳ではなく梅っちさんの友人のまゆみさんが昼間だけ間借りして営業する、いわゆる「宿借り営業」とか「二毛作営業」と言われるスタイルです。店名もまんま「お昼ごはんLinea7」。
  昨年12月後半まで勤めていた西天満「vegemanma VARD RHYTHM(ベジマンマ ヴァード・リズム)」ではパテの仕込み等の調理補助もしていましたが主婦歴○年の経験を活かして平日はあくまで定食屋に徹します。そして週末の土曜はソムリエールの資格と経験を活かしてワインバー営業になります。私は平日の定食を食べに行くのが難しいので土曜のワインバーの方に顔を出してきました。つい一昨日にもアントンnightで行ったばかりですが(笑)。

  まゆみさんにおまかせでアテを出してもらいます。

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 (左)前菜盛り合わせは、手前から時計回りに自家燻製玉子&フリッタータ&レンコンのピクルス&イワシの酢漬け&ニンジンと大根おろしのドレッシングをかけたサラダ。
 (中央)ポテトサラダ。まゆみさんはマヨネーズたっぷりのポテサラはお好みではないということでマヨネーズ控え目でジャガイモの味を前面に出してあり、ジャガイモの他に具はスモークチキンだけですがこのスモークチキンがエエ味出てます。
 (右)昨年11月の「5ヵ国ピノ・ノワール会」でも登場したラザーニャ。チーズとベシャメルの比率高い目でスプーンですくって食べられる柔らかさ。

  まゆみさんの個人的ルートで仕入れたワインはどれも初見のワインばかりでした。

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 (左)アブルッツォ州のフランコ・パセッティ「トレッビアーノ・ダブルッツォ ザラケ2014」。フランコ・パセッティはアドリア海の海岸線の中程にあるフランカヴィッラ・アル・マーレに本拠を置くカンティーナ。トレッビアーノ・ダブルッツォとしてはしっかり旨味のあるタイプですね。
 (中央)同じくフランコ・パセッティ「テスタロッサ・ロザート テッレ・アクイラーネ」。創始者が赤毛だったことからテスタロッサ=赤い頭と名付けられた区画のモンテプルチアーノで造ったこれまたしっかり旨味のあるロザート。
 (右)フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の「ミケランジェロ・ロッソ2013」。メルロー主体の赤ワインでこの日の一番の発見がこれ。まゆみさんから価格を聞いてビックラこきました。その価格帯でこれだけ美味しい赤ワインがあるのなら飲食店はケース買いするべきですよ。

  紀州梅鶏と手ごねハンバーグの定食も食べてみたいんですけど定食を食べるためだけに岸里まで行くのは難しいので仕事で近くに行く機会が訪れる時を待つしかなさそうです。

<2/13追記>
  あえてイタリア以外の産地の珍しいワインを仕入れたとのことで2回目の訪問。

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 (左)野菜の前菜盛り合わせはアイコトマトのカプレーゼやアレッタ(ブロッコリーとケールの交配品種)とブルーチーズのフリッタータ等。
 (中央)インドのスラ「ジン・ファンデル・ロゼ2015」。スラのワインはこれまでに何度か呑んでますがジン・ファンデルのロゼというのは初めてです。しかもかなり美味しい。おもしろいところを狙ってきましたね。
 (右)ブルガリアのカタルジーナ「メゼック シラー2013」。ブルガリアワインとブルガリアアートの専門輸入会社であるトラキア・トレーディング株式会社が輸入しているブルガリアワイン。成る程、これも確かに珍しい。シラー100%でアルコール分14.5%もありますが重くはなくシラー特有のスパイシーさよりもまろやかさが前面に出ています。

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第6回アントンnight トスカーナ編

  昨年6月末に京町堀の老舗ナポリ料理店「Ristorante e Pizzeria Santa Lucia(サンタ・ルチア)」を退職して独立開業準備中の尾畑シニアソムリエ、通称アントンさんの企画イベント「アントンnight(別名アンモナイト)」の第6回に参加しました。第4回はSanta Luciaでの開催、第5回はアントンさん一人営業でのワイン会だったので他店のシェフとのコラボイベントとしての開催は一昨年2月の「第3回マルケ編」以来約2年振りとなります。今回のトスカーナ編でコラボするのは「第1回カンパーニア編」「第2回ピエモンテ編」と同じく岸里「Linea7(リネア・セッテ)」の梅っちさんこと梅尾オーナーシェフ。ただ、アントンさんは現在は週に1、2回は西天満のトスカーナ料理店「Rosticceria da Babbo(ロスティッチェリア・ダ・バッボ)」にてヘルプスタッフをしているのでどうせならBabboで開催してくれればBabboデビューもできてありがたかったのが本音ですが・・・

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↑以前と比べると幾分ほっそりした感のアントンさん。

<ワインリスト>
1.コンタディ・カスタルディ「フランチャコルタ・ブリュットNV」
2.ラ・ラストラ「ヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノ2014」
3.パニッツィ「ヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノ2014」
4.フェルシナ「イ・シストリ2012」
5.フェルシナ「イ・シストリ2010」
6.レ・チンチオーレ「チンチオ・ロッソ2012」
7.マッツェイ「ベルグァルド・セッラータ2012」
8.フェルシナ「キァンティ・クラシコ2007マグナム」
9.ファットリア・デイ・バルビ「ヴィン・サント」

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 (左)アントンさん曰く「トスカーナのスプマンテで良いのが無かったので」とスプマンテのみ非トスカーナでロンバルディア州のフランチャコルタです。すっきりとしてほのかな甘味も感じられる美味しいフランチャコルタですがトスカーナのスプマンテではサンジェルヴァジオのサンジョヴェーゼ・ロザート・スプマンテがあるのになぁとも思いつつ。
 (中央・右)トスカーナの白ワインと言えばヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノは外せないですよね。白ワインとして最初にDOCに認定され、DOCGにはアルバーナ・ディ・ロマーニャに次いで2番目に認定されたという歴史ある白ワイン。同じヴィンテージで造り手による違いを知ってもらうために2種類のヴェルナッチャ・ディ・サンジミニャーノの比較です。ラ・ラストラは塩っ気とミネラルがあってスッキリ飲みやすいです。昨年の「AVINOFESTA2015」でテイスティングしたパニッツィのヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノ・リゼルヴァは圧倒的な美味しさでしたがスタンダードなヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノでもボディと厚みが十分にあります。他の参加者もこれだけ違いがあるのかと驚いていました。

  土着品種の伝統的なワインであるヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノとの対比でシャルドネ100%のイ・シストリなのですがエチケッタ撮り忘れ(汗)。フェルシナはカステルヌォーヴォ・ベラルデンガの地でサンジョヴェーゼ100%のキァンティ・クラシコにこだわり続けるカンティーナ。このイ・シストリはフランス産バリックでアルコール発酵を行ってから古樽での熟成を行うため樽香がよく効いているいわゆる樽ドネです。2012年ヴィンテージはメロンのような南国系フルーツの香り、クリーミーでトロンとしていますが樽の効き方が上品でくどさはありません。2010年ヴィンテージはかなり熟成が進んでいて酸化熟成のニュアンスが感じられます。

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 (左)このチンチオ・ロッソは一昨年の「渦巻食堂」で気に入った赤ワイン。キァンティ・クラシコの生産者ですが「キァンティ・クラシコは硬くて開くまでに時間掛かるのでチンチオ・ロッソにしました」とのこと。良い意味での田舎っぽさ、素朴な魅力があります。
 (中央)1435年から続くキァンティ・クラシコの名門マッツェイ家がマレンマで造る赤ワイン。チンチオ・ロッソとは対照的にスタイリッシュな造りです。
 (右)今回の目玉ワイン。2010年に初めて呑んだフェルシナのワインがキァンティ・クラシコ2007でその当時はまだ開けるのが早過ぎたという感想でしたが(その当時の記事はこちら)丁度良い呑み頃になっています。

  ヴィン・サントの写真も撮り忘れ・・・

<コース料理>
1.サラーメ・トスカーノ&サラーメ・フィノッキオーナ
2.アクアコッタ風ズッパ
3.ファラオーナと松波キャベツの全粒粉パッパルデッレ
4.リガーリャ・ミスト
5.ペポーゾ
6.ラッタイオーロ

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 (左)トスカーナ名産のサラミ2種類がストゥッツキーノ。美味しいことは美味しいんですけど一皿目がサラミ2切れだけというのはちょっと拍子抜け・・・
 (右)パンの上にミネストローネをかけて半熟玉子を潰しながら食べる郷土料理アクアコッタをベースにしたと思われるズッパ。カップチーノのカップを器にしているのでパンは敷いておらず、ミネストローネの上にペコリーノと生卵をのせてオーブン焼きにしてあります。

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 (左)ブツ切りにしたホロホロ鳥の身を具に、骨から取ったスーゴをソースに使ったパッパルデッレ。松波キャベツは泉佐野市の射手矢さんが育てているブランドキャベツ。当初は芽キャベツを使う予定だったのが芽キャベツが入荷せず松波キャベツに変更になったそうです。コース料理の中でこれが一番美味しかったですね。イ・シストリ2012とのアッビナメントもバッチリ。
 (右)トスカーナと言えばリガーリャ=内臓料理。手前からクロスティーニ・ディ・フェガティーニ&ランプレドットとサルサ・ヴェルデ&トリッパ。フェガティーニは鶏肝にマルサラを加えているのでかなり甘味があります。トリッパ(牛の第2胃袋)とランプレドット(牛の第4胃袋)はどちらもトスカーナ料理に欠かせない内臓。どれもアンティパストに分類される料理ですがスプマンテや白ワインよりも赤ワインとの方が合うのでこうしてプリモ・ピアットとセコンド・ピアットの合間に出してもらえると食べ手もありがたいです。

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 (左)牛スネ肉の粒黒コショウ煮込みであるペポーゾ。肉がちょっと硬くてこの量を食べ切るのに苦労しました・・・
 (右)見た目完全にティラミスですがラッタイオーロとはヴィン・サントを効かせたプリンです。

  今回は過去3回と比べて最も満足度の低い会だったというのが正直な感想。同じ会費額だったピエモンテ編ではバローロとバルバレスコが出たのにブルネッロ・ディ・モンタルチーノやヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノ、ボルゲリ無しで同額だとお得感に欠けるなぁと。元よりトスカーナはワインの宝庫ですから1回の会でその全てを網羅することなど到底不可能なのでトスカーナ編第二弾を企画していることとは思いますが。料理もパッパルデッレ以外が凡庸で「あれ?」といった感じ。自分でもトスカーナをテーマにした郷土料理会を2回開催しているのでそれらと比較してしまいます。特にペポーゾは北浜「Le BOIS vinvino(ル・ボワ ヴァンヴィーノ)」岩村シェフのペポーゾとかなりの差を感じてしまいました・・・

5ヵ国ピノ・ノワール会@Linea7

  約2年振りに大阪市西成区の岸里にやって来ました。前回に来たのが「第2回アントンnightピエモンテ編@Linea7」の時で今回も目的地は同じく「Linea7(リネア・セッテ)」です。と言ってもオーナーシェフの梅っちさんは群馬県でのイベント出店のために留守で、梅っちさんの友人がLinea7を借りて行うワイン会に参加するのが目的です。
 そのワイン会の主催者は西天満「vegemanma VARD RHYTHM(ベジマンマ ヴァード・リズム)」のサーヴィススタッフであるまゆみさんでテーマは世界各国のピノ・ノワールのワインです。

<ワインリスト>
1.レ・バルバテッレ「ピノ・ネロ・ブリュット メトード・クラシコ ローランド2008」
2.クロッタ・ディ・ヴィニュロン「ピノ・ネロ・イン・ビアンコ2013」
3.フランソワ・ラべ「イル・ド・ボーテ ピノ・ノワール2013」
4.ホドルス・クリーク・エステート「ヤラ・ヴァレー ピノ・ノワール2014」
5.オー・ボン・クリマ「サンタ・バーバラ ピノ・ノワール2012」
6.カテナ・アラモス「セレクシオン ピノ・ノワール2012」
+α

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 (左)イタリアのエミリア・ロマーニャ州のレ・バルバテッレがピノ・ノワール100%でメトード・クラシコ製法にて造ったヴィニフィカート・イン・ビアンコのスプマンテで乾杯。ハチミツのようなトロンとした甘味ありますね。
 (中央)同じくイタリアのヴァッレ・ダオスタ州のクロッタ・ディ・ヴィニュロンのこれまたヴィニフィカート・イン・ビアンコの白ワイン。爽やかながら骨格はしっかりとしていて温度が上がってくるとより重みを感じます。
 (右)フランスのブルゴーニュ地方コート・ド・ニュイ地区ヴージョ村の特級畑クロ・ド・ヴージョの最大の所有者であるシャトー・ド・ラ・トゥールのオーナーがコルシカ島で造るピノ・ノワール。コルシカ島と言えばかってラウル・クレルジェという生産者のピノ・ノワールを呑んだことがありますが印象は全然違います。ラウル・クレルジェは田舎臭い野暮ったいワインでしたがフランソワ・ラべはフランボワーズのような香りと鮮やかなルビーレッドの華麗なワイン。

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 (左)オーストラリアのヴィクトリア州ヤラ・ヴァレーにて1997年に創立したホドルス・クリーク・エステートのワインはカンタス航空のファースト・クラスとビジネス・クラスで提供されているそうです。適度にジューシーで南半球のピノ・ノワールらしさを備えた旨口ワイン。
 (中央)日本では「カレラ」と並ぶカリフォルニアの二大ピノ・ノワール生産者として名高いオー・ボン・クリマ。かって枚方市樟葉のパティスリーでの食事会に持参したこともあるオー・ボン・クリマのスタンダードなピノ・ノワールはやはり淡く綺麗で端正な造りです。
 (右)カテナ・アラモスはアルゼンチンにおけるワイン造りのパイオニア的存在。1902年に二コラ・カテナ氏がイタリアからアルゼンチンに渡ってメンドーサにブドウ畑を設けたところから始まり今ではアルゼンチン最大規模のワイナリーになっています。このセレクシオンにはメンドーサでも一番標高の高いエリアのブドウを使用。今回の6種類のピノ・ノワールの中で最大の発見がこのワインでした。アルゼンチンのワインを普段ほとんど呑まないので正直全く期待していなかったのですが美味いです!恐れ入りました!!

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 (左)まゆみさん特製の鴨とベーコンのパテ&ローストビーフ。
 (中央)西天満にあるトスカーナ料理店「Rosticceria da Babbo(ロスティッチェリア・ダ・バッボ)」高島オーナーシェフ特製のフェガティーニ&パーネ・トスカーノに山羊乳チーズのクロタン・ドゥ・シャヴィニョール。フェガティーニも料理人によって裏漉し具合にかなりの違いがありますがここまで粗漉しなフェガティーニは初めてです。何せ鶏肝の塊が中に混じっているんですから!無塩で非常に日持ちするというパーネ・トスカーノはやはりフェガティーニとの相性が最高。
 (右)生ハムとサラミ。

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 (左)まゆみさん特製ラザーニャ。
 (右)参加者のY氏が持ち込んだカリフォルニアのプロモントリー「ザ・マスコット ナパ・ヴァレー2009」。ピノ・ノワールからカベルネ・ソーヴィニヨン主体のワインに一転しましたがあくまでY氏が「最近飲んで美味しかったワインを持ってきた」というもの。カリフォルニアきってのカルトワイナリーである「ハーラン・エステート」が「ボンド」に続いて立ち上げたプロジェクトが「プロモントリー」で、若木のブドウを使ったこのザ・マスコットでも何と3万円台半ばという超高級ワインなのです。

  今宵限りのイベントということで参加者5人とまゆみさんとの極めて内輪的なワイン会。会費も超お得価格でした。

<後日追記>
  ワイン会での忘れ物を回収しがてらVARD RHYTHMにてランチ。

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 (左)日替わりランチはベーコングリルステーキ。素材にこだわる廣瀬店長が選ぶベーコンなので並のベーコンではないはず、シンプルにグリルしただけなのにかなり美味です。
 (中央)モルドヴァのアスコニ「エクセプショナル リースリング2014」。モルドヴァなんてレアな国のワインを輸入してきたのはつい先日も六甲道で呑んだ美味しいティモラッソと同じく株式会社アズマコーポレーションです。チェルノーゼムと呼ばれる黒土土壌で国際品種とサペラヴィやフェテアスカ・ネアグラという聞いたことも無い品種名の伝統品種とを栽培していて、現在アズマコーポレーションが輸入しているのはリースリングとシャルドネとメルローの3種類のみ。モルドヴァのリースリングてどんなの!?と思いましたが普通に美味しいリースリングでした。
 (右)イタリアのトスカーナ州モンテプルチアーノ村のアジエンダ・カサーレ・ダヴィッディ「イル・ボスコ ロッソ・トスカーノ2012」。かって「電車でワイン」で呑んだことのある生産者のカジュアル赤ワイン。2012年というヴィンテージ以上に熟成感が出ています。


第2回アントンnight ピエモンテ編

  京町堀の老舗ナポリ料理店「Ristorante e Pizzeria Santa Lucia(サンタ・ルチア)」の看板ソムリエのアントン尾畑さんが他店のシェフとコラボするイベント「アントンnight」の第2回目、ピエモンテ編が開催されました。アントンさんも主要メンバーであるA.V.Iが先日11/24に200種類以上ものピエモンテワインを揃えた「アヴィノフェスタ ピエモンテ州」を中之島中央公会堂で開催した余勢を駆ってのピエモンテ編という訳です。
  コラボするシェフは第1回目カンパーニア編に引き続いて岸里「Linea7(リネア・セッテ)」の梅っちさんこと梅尾オーナーシェフ。ピエモンテ州モンティチェッロ・ダルバにある「CONTI ROERO(コンティ・ロエロ)」で修行した梅っちさんの本領発揮です。

  <ワインリスト>
1.コッポ「ルイジ・コッポ・ブリュットNV」
2.ジョヴァンニ・アルモンド「ロエロ・アルネイス ヴィーニャ・スパルセ2012」
3.ラ・ライア「ガヴィ2011」
4.G.D.ヴァイラ「ドルチェット・ダルバ2010」
5.キオネッティ「ドルチェット・ディ・ドリアーニ サン・ルイージ2010」
6.ブライダ「バルベーラ・ダスティ モンテブルーナ2011」
7.カッシーナ・ロエラ「バルベーラ・ダスティ・スーペリオーレ サン・マルティーナ2008」
8.マウロ・ヴェリオ「バローロ ヴィネート・アルボリーナ1997」
9.ラ・スピネッタ「バルバレスコ ヴィネート・スタルデリ2004」
10.カ・デル・バイオ「モスカート・ダスティ101 2012」

  最初のスプマンテと最後のヴィーノ・ドルチェ以外は、白ワイン同士、ドルチェット同士、バルベーラ同士、ネッビオーロ同士で呑み比べできるように構成されています。この辺りが並のワイン会とは違うのです。

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  (左)ルイジ・コッポ・ブリュットの詳細は昨年の「TRATTORIA LAMPIA」でのメーカーズディナーの記事に書きましたが、ロンバルディア州から買い付けてくるピノ・ネロ100%のブラン・ド・ノワールらしいふくよかさとドライさがあります。やはり何度呑んでも美味しいです。
 (中央)ジョヴァンニ・アルモンドはロエロ地区モンタ・ダルバ村に1978年に創立し、ステンレスタンク熟成のものと小樽を併用したものとの2種類のロエロ・アルネイスを生産していてヴィーニャ・スパルセはステンレスタンク熟成の方。適度な膨らみと白い花や白桃を連想させる香り、奥の奥の方にほのかな甘味も感じます。ラ・ライアは創設からまだ10年程という新興生産者ながらもデメテールの認証を受けてビオディナミに取り組んでいて、今回のスタンダードなガヴィの他にガヴィ・リゼルヴァと単一畑「ピセ」の古樹ブドウのガヴィ・ピセの計3種類のガヴィを造っています。すごくミネラル豊かでロエロ・アルネイスと呑み比べることでシャープさもはっきり感じます。
 (右)ヴァイラは「美味しくて安全清潔で美しいワイン造り」をモットーに掲げてピュアで曇りのないワインを造っている生産者で、その通りにピュアな印象のドルチェット・ダルバです。キオネッティはドルチェットのワインだけを造り続けている生産者で当主クイント・キオネッティ老は絶対にバリックを使わないという方針を貫徹しています。すごいボディ、圧倒的な存在感、例えるなら水戸黄門の印籠の前に平伏すかのようにその威厳に圧倒されます。とんでもないドルチェットです。

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 (左)ブライダはコッポと並んで、ピエモンテ地元民が日常的に呑む安バルベーラとは一線を画するモダン・バルベーラを生み出して世界にバルベーラの存在を知らしめた立役者。モダン・バルベーラの特徴がバリック熟成であり、ブライダの最高級キュヴェ「アイ・スーマ」「ブリッコ・デル・ウッチェローネ」はバリック熟成ワインですがこのモンテブルーナはあえて伝統的な大樽熟成させたワイン。アントンさんが「ブライダのワインで一番好きなワイン」と言うワインです。カッシーナ・ロエラは以前に「お酒・料理 玉ねぎ」での郷土料理会で呑んですっかりファンになった生産者。その時呑んだラ・ロヴェッレは複数の畑や樹齢の若い樹のブドウで造られるワインでしたが今回は単一畑「サン・マルティーノ」のブドウだけで造る上級キュヴェ。アルコール分が15.5%もあるとは思えない柔らかさです。
 (中央)マウロ・ヴェリオは元々は大手生産者へのブドウ供給農家だったのがお隣さんのエリオ・アルターレの助言で自社醸造に切り替え。ラ・モッラ村にある単一畑「アルボリーナ」のネッビオーロで造るこのワインをアントンさんは当日抜栓してデキャンタージュ。深く、まさに襟を正して呑むべき偉大なバローロです!ラ・スピネッタはサイのエチケッタがあまりに有名な超大物生産者。バルバレスコには「ヴァレイラーノ」「スタルデリ」「ガッリーナ」の三つの単一畑のワインがあり、スタルデリは最も男性的なバルバレスコと言われています。アントンさんは前夜に抜栓してデキャンタージュ。マウロ・ヴェリオのバローロと比べて明るいイメージですね。今回の全ワインの中でも1桁違う価格、2番目に高いマウロ・ヴェリオのバローロの約2倍という高級ワインなだけに流石の美味しさですがマウロ・ヴェリオのバローロがその素晴らしさに比して随分とお得な価格であると言えます。
 (右)カ・デル・バイオは単一畑のバルバレスコの造り手ですが今回は〆の甘口ワインとしてモスカート・ダスティが登場。101というのは畑の区画番号だそうです。

  ワインとのアッビナメントを考えてアントンさんと梅っちさんが入念に打ち合わせを行ったという特別コース料理です。

1.菊芋のムースとフリッタータ
2.バッカラ・マンテカート
3.ピエモンテの伝統的前菜
4.タヤリン・アル・タルトゥーフォ
5.牛頬肉と牛脛肉のブラッザート
6.ブネ(又はボネ)

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 (左)エスプレッソのカップに入っているのが菊芋のムース。菊芋は見た目が生姜によく似ていて、通常の芋と違ってデンプンをほとんど含まずイヌリンという多糖類を主成分としています。ムースとの説明ですがスプーンですくってみたら温かいポタージュですよね(笑)。フリッタータには玉ネギがたっぷりと入っています。菊芋と玉ネギの自然な甘味がルイジ・コッポ・ブリュットのドライさを引き立たせます。
 (中央)baccalaバッカラとは塩漬けしてから干した鱈のことで(ちなみに塩漬けしていない干し鱈はstoccafisoストッカフィソと呼ぶ)、水に浸して塩抜きしたバッカラを煮込んでペースト状に練ったものがバッカラ・マンテカート。ヴェネト州を中心に北イタリアの代表的前菜で海に面していないピエモンテでは魚と言えば川魚かこのバッカラだそうです。
 梅っちさんの得意料理の一つであるピエモンテの伝統的前菜は諸般の事情により写真無し。
 (右)ピエモンテ州にはタルトゥーフォ・ビアンコ=白トリュフの名産地アルバがあり、アルバ産白トリュフの最高に贅沢な食べ方が極細パスタのタヤリンにバターソースを和えて白トリュフをたっぷり削りかける食べ方です。流石に予算的に白トリュフは無理なので黒トリュフでの再現となります。タヤリンは市販品も流通していますがLinea7のタヤリンはもちろん自家製の手切り。チキンラーメンの麺か錦糸卵のような細さですが卵黄たっぷりの濃い味のタヤリンに発酵バターの豊かな風味がまとわり、黒トリュフの妖艶な香りがバルベーラとともに至福の世界へと誘います。

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 (左)ブラッザートとは赤ワイン煮込みのことです。煮込み用ワインにバローロを使う場合を特にブラッザート・アル・バローロと言います。今回のブラッザートの煮込み用ワインについて聞き忘れましたがバローロ&バルバレスコとの相性は抜群でした。
 (右)ブネ又はボネはカカオ風味のプディングでパンナコッタと並ぶピエモンテの定番ドルチェ。

  ピエモンテワインの世界にKOされました。個人的に最も印象に残ったのがキオネッティのドルチェット・ディ・ドリアーノ サン・ルイージでした。バローロとバルバレスコというネームヴァリューが確立しているネッビオーロ、ブライダやコッポによって世界的に認知されるようになったバルベーラと比べて認知度は低いままですがコツコツと凄いドルチェットを造り続けている生産者はいるのですね。

  来年2月頃に開催予定の第3回では私も大好きなあの郷土料理店とのコラボが実現するかもしれません。そのお店のオーナーシェフはシニアソムリエでもあるのですが、アントンさんがまた違った角度からワインを合わせるというのがメチャクチャおもしろいです。是非とも実現してほしいです!


第1回アントンnight カンパーニア編

  京町堀の老舗ナポリ料理店「Ristorante e Pizzeria Santa Lucia(サンタ・ルチア)」の看板ソムリエである尾畑ソムリエ。「JET CUP(イタリアワイン ベスト・ソムリエ・コンクール)」出場の常連でもあり、Santa Luciaオーナーシェフのスパノ寿照比男さんから命名されたイタリア名がアントニオで通称:アントンさん。そのアントンさんがシフト勤務の休日を利用して他の飲食店とコラボする企画「アントンnight」の第1回目カンパーニア編が催されました。
  会場はアントンさんと5年来の付き合いの梅尾オーナーシェフ(通称:梅っちさん)のお店「Linea7(リネア・セッテ)」。梅っちさんと言うとピエモンテ料理とトスカーナ料理のイメージが強いですが、元々イタリア料理人としてのスタートはピッツァイオーロであり渡伊した最初の地もカンパーニア州だったそうなのでナポリ料理も決して専門外ではないという訳です。

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↑ワイングラスを洗浄中のアントンさん(左)と料理を盛り付け中の梅っちさん(右)。ここに生野区の「ニシノ酒店」西野嘉高組長を加えて巨漢三兄弟となります。

  アントンさんセレクトの圧巻のカンパーニアワインリストはこちら↓
 
<ワインリスト>
1.フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ「ドゥブル ファランギーナ2005」
2.マストロベラルディーノ「ラクリマ・クリスティ・デル・ヴェズーヴィオ・ビアンコ2011」
3.カンティーネ・ファッロ「カンピ・フレグレイ ファランギーナ2012」
4.ヴィッラ・ディアマンテ「グレコ・ディ・トゥーフォ」
5・ロッカ・デル・プリンチぺ「フィアーノ・ディ・アヴェッリーノ」
6.カーサ・ダンブラ「イスキア・ロッソ ペッレ・パルンモ2011」
7.テヌータ・サン・フランチェスコ「コスタ・ダマルフィ トラモンティ・ロッソ」
8.ヴィッラ・マティルデ「カマラート1999」
9.モンテヴェトラーノ「モンテヴェトラーノ1999」
10.カンティーナ・デル・タブルノ「ファランギーナ・パッシート ルスコロ2004」

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 (左)ドゥブルは、カンパーニア州のモダン派の大御所フェウディ・ディ・サン・グレゴリオとフランスのシャンパーニュのスーパー生産者ジャック・セロスとがコラボして誕生したスプマンテとしてあまりに有名ですよね。2005年ヴィンテージとなるとガスはあまり感じず、南国系フルーツや蜂蜜のニュアンスが強く出て来ていてトロ~ンとしています。
 (中央)フェウディ・ディ・サン・グレゴリオと対極をなす伝統派の大御所マストロベラルディーノが造るラクリマ・クリスティ白はコーダ・ディ・ヴォルぺ100%(DOC上は他品種とのブレンドも可能)、バランス取れた造りですが今一つ特徴に欠けるとも言えます(この白ワインの活躍振りについては後述します)。カンティーネ・ファッロは数万年前の火山噴火によって出来たカルデラ盆地内に畑を持ち、ビオロジックで育てているプレ・フィロキセラの樹のファランギーナ100%で造るこのカンピ・フレグレイは驚くほどにミネラル豊かです。
 (右)フィアーノはかって絶滅寸前の危機にあったのをマストロベラルディーノが復興させた品種で個人的にフィアーノこそがカンパーニア州の白ブドウで最高のポテンシャルを持つ品種だと思っています。そのフィアーノに匹敵するポテンシャルを持つとアントンさんが推すのがグレコ。ロッカ・デル・プリンチぺはフィアーノのワインだけを造っているフィアーノのスペシャリスト。ヴィッラ・ディアマンテもフィアーノを得意とする生産者ですが今回はグレコ・ディ・トゥーフォの方。まさにカンパーニア最高の白ワインの競演!

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 (左)カーサ・ダンブラはナポリ湾に浮かぶイスキア島で土着品種のペッレ・パルンモやビアンコレッラを栽培しているワイナリー。ピエディ・ロッソと同品種と言われるペッレ・パルンモ主体のイスキア・ロッソはまろやかな赤ワインで魚料理とも合わせやすいのです。ユネスコの世界遺産にも認定されているアマルフィ海岸線の北側の崖上トラモンティにて2004年に創立したばかりのテヌータ・サン・フランチェスコはトラモンティ土着品種のティントーレを主体とした綺麗な果実味の赤ワインを造っています。
 (中央)ヴィッラ・マティルデは弁護士のフランチェスコ・パオロ・アマローネ氏がローマ時代の伝説のワイン「ファレルノ」の再現を目指して立ち上げたワイナリーで、中でもカマラートは良年のみに樹齢の最も高いアリアニコとピエディ・ロッソを用いて造られるスペシャル・キュヴェ。一方、写真家のシルヴィア・インパラート氏が生み出したモンテヴェトラーノはカベルネ・ソーヴィニヨンを主体としてメルローとアリアニコをブレンドするというボルドーワインを彷彿させるスタイルから「南のサッシカイア」とも賞されます。カマラートがカンパーニアの土着品種のポテンシャルを最大限に引き出すワインだと言えれば、モンテヴェトラーノは国際品種と土着品種とが交わり合ってカンパーニアワインの新たなスタイルを築いたワインと言えましょう。どちらも甲乙付けられない素晴らしいワインでした!
 (右)カンティーナ・デル・タブルノはプレ・フィロキセラのアリアニコ100%で造るスーパーカンパーニアワイン「ブエ・アピス」で有名な生産者協同組合。このルスコロは10月後半に収穫したファランギーナを2~3ヵ月間乾燥させてから発酵を行い、バリックにて12ヵ月間熟成させた甘口ワインです。

  梅っちさんによる今宵限りのナポリ料理コース。

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 (左)アンティパスト・ミストは、ナポリの定番前菜であるゼッポレ&パルミジャーナ・ディ・メランザーネにミョウガのピクルスを添えて。ゼッポレは桜海老とワカメ入り。パルミジャーナ・ディ・メランザーネはパルミジャーノとナスとトマトソースの重ね焼きのことです。
 (中央)「〆ハマチです(笑)」と梅っちさんが言うハマチのマリナータは今回のコース料理の中で意外性№1の料理。もちろん味も文句無し!ラクリマ・クリスティ白とカンピ・フレグレイはワイン単体で呑むならカンピ・フレグレイの方が優れたワインだと感じますが〆ハマチと合わせることでラクリマ・クリスティ白が食中酒としての実力を発揮します。ここにアントンさんの狙いがあったのです。
 (右)しっかりした造りであるフィアーノとグレコに合わせてプロシュット・コットとリコッタのラヴィオリ。

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 (左)魚介のトマトソースリゾット。イスキア・ロッソとトラモンティ・ロッソに合わせての魚介リゾットに参加者から「魚介と赤ワインとが合うなんて!?」と驚きの声が上がり、ニヤッとするアントンさん。
 (中央)熟成蝦夷豚の骨付きロース肉のアッローストをヴィネガー風味で(中央)。セコンド・ピアットに行く前に梅っちさんの「お腹の具合はどうです?まだ食べられますか?」との質問に皆さん「まだまだ食べられる!」と余裕の返事。それならばと梅っちさんが熟成蝦夷豚の骨付きロース肉の塊を冷蔵庫から取り出してきて肉包丁でぶった切る様子を見ていると、1切れの厚みがどう見ても3センチはあります!重量も軽く300グラムはあるのでは!?これを女性と2人でシェアして食べたのですがヴィネガーの酸味が効いているおかげか見かけよりもサッパリと食べられました。
 (右)ババは発酵生地にラム酒をたっぷり吸わせたナポリ名物菓子。アルコール苦手な人が食べたら確実に酔っ払うでしょうね。

  普段あまり南イタリアのワインを呑まないのですが(決してキライとか苦手という訳ではないです)、カンパーニアワインの多様性と魅力を存分に堪能しました。そして改めてアントンさんがスゴイソムリエであると認識しました。第二弾、第三段が楽しみです。

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